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協議により柔軟な解決ができた事案

更新日:2025.08.05

50代男性

Aさん/50代男性

解決内容

離婚成立、過去の学費を精算し財産分与の請求額を大幅減額

職業

その他専門職

婚姻期間

20年
(別居期間10年)

離婚の種類

協議離婚

子ども

あり

相談内容

Aさんは、妻と離婚したと思っていましたが、戸籍は確認していませんでした。別居後長期間が経過し、普通に生活していたところで、いきなり妻から離婚調停を申し立てられたことを知り、離婚していなかったことに驚きました。Aさんは、対応方法が分からなかったため当事務所に相談にいらっしゃいました。

Aさんは、自分も離婚は望んでおり、財産分与も適正額は構わないが、離婚したと思っていた期間に子供の学費を支払っていたことから、学費を精算することを希望していました。
このような点を踏まえて、離婚調停に臨みました。

弁護士の対応

離婚調停では、お互いに離婚は合意していたため、争点は金銭問題でした。
財産分与では、①過去の学費を精算するか否か、②不動産の評価額をどのようにするか、でした。

裁判所から、過去の学費を精算し、不動産の評価額を固定資産評価額として財産分与をする提案がありましたが、妻は民間の不動産会社の査定書を根拠とする主張を譲らず、調停は不成立になりました。

そこで、速やかに離婚訴訟を提起し、訴訟では不動産鑑定士が調停委員として入り、不動産鑑定士として評価額に意見を述べてもらうことになりました。

その結果、過去の学費を精算しつつ、不動産の評価額も固定資産評価額に近い金額で財産分与に合意し、解決をすることができました。

弁護士の所感・補足

離婚事件のうち、財産分与が争いになる場合ですが、不動産の評価額が争いになることがあります。

不動産の評価は、固定資産税を計算する上での評価額、路線価、時価額などいろいろあります。

時価評価の資料として不動産会社の査定書が提出されることがよくありますが、査定書は何らかの資格に基づいて作成されているわけではなく、また中立性に疑義が呈されることもよくあります。

最終的には不動産鑑定士による鑑定をするほかない場合もありますが、鑑定をする場合には高額な予納金がかかりますので、注意が必要です。

本件のポイント

本件で面会交流の調停が成立したことへのポイントは、
・過去の学費を精算することができるか
・財産分与において不動産の評価額がいくらか
という点が挙げられます。

過去の学費は財産分与で精算できる場合がありますが、婚姻費用等で精算をしていない場合に限られるのではないかと考えられます。
本件では、Aさんは離婚したと思っており、一人で子育てをして学費を負担していましたので、この精算が問題になりました。

また、当事者双方が不動産鑑定を申し立てない場合には、不動産の評価をどのようにするのかの問題になります。本件では、裁判所が不動産鑑定士を調停委員としてくれたことで、意見として簡易な不動産鑑定のようなことができたため、当事者双方もその評価額に納得をすることができました。

参考判例

最高裁判所 昭和53年11月14日判決

“

離婚訴訟において裁判所が財産分与の額及び方法を定めるについては当事者双方の一切の事情を考慮すべきものであることは民法七七一条、七六八条三項の各規定上明らかであるところ、婚姻継続中における過去の婚姻費用の分担の態様は右事情のひとつにほかならないから、裁判所は、当事者の一方が過当に負担した婚姻費用の清算のための給付を含めて財産分与の額及び方法を定めることができるものと解するのが、相当である。 ”

おわりに

結果的に協議離婚として進めることができ、柔軟に解決することができた事案だと思っています。

離婚でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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年金収入者の婚姻費用・養育費 ―算定表適用の注意点と裁判例の紹介―

弁護士 田中優征

高齢夫婦と年金手帳

年金収入で生活をされている中で、配偶者に婚姻費用を請求できるのか、あるいは配偶者から婚姻費用の支払いを求められるのか、不安に感じている方もいらっしゃると思います。

婚姻費用・養育費の算定は、例外的な場合を除き、算定表を用いて行われています。
算定表への適用においては、給与収入や事業収入の場合、それぞれ算定表に数字が用意されていますので、その数字の最も近いところを見て算定をします。

これに対し、年金収入の場合には、そのまま数字を見て当てはめることができません。

算定表の作成された前提として、事業所得者の場合には仕事を遂行するためにかかった費用が経費として控除されているのに対し、給与所得者の場合にはそういったものがないため、不平等になる可能性があることから、給与所得者についても一定の仕事の遂行のための費用を職業費として控除して算定することになっています。

しかし、年金収入者の場合、このような職業費はかかりませんので、給与収入として算定表に当てはめると、算定表が意図しているよりも多くの生活費が確保されることになってしまいます。

そこで、年金収入者の収入を給与収入に換算して婚姻費用・養育費を算定する場合、職業費がかかっていないことを考慮して修正することが一般的です。

この点について判断した裁判例を紹介します。

〈東京高裁 令和4年3月17日〉

事案の概要

妻(抗告人)が夫(相手方)に対し、別居中の婚姻費用を支払うように求めた事案です。令和2年6月から別居が開始されており、妻の収入は年金収入のみであるのに対し、夫は令和3年8月まで個人事業をしており、事業の収入がありました。

判示事項(抜粋、下線部筆者)

『抗告人の年金収入は年額39万2160円に相当するところ、年金収入については給与収入と異なり職業費の支出を考慮する必要がないため、近時の統計資料に基づく総収入に占める職業費の割合(おおむね18~13%であり、高額所得者の方が割合が小さい。本件報告書参照)のうち15%を採用して給与収入に換算すると、おおむね年額46万円(392,160÷(1-0.15)=461,364)となる。』
『…相手方は、令和3年8月までは石材業による事業収入と、年額144万4315円の年金収入とを得ていた…。』『相手方の事業収入については、…所得金額31万9121円に、現実に支出されていない青色申告特別控除額65万円及び減価償却費63万2913円…を加算した160万2034円から、社会保険料12万0400円を控除した年額148万1634円と認めるのが相当である。また、上記のように算定した事業収入は、既に職業費に相当する費用を控除済みのものであるから、年金収入を事業収入に換算するに当たっても、上記…のような修正計算は必要ない。したがって、相手方の令和3年8月までの収入は、事業収入に換算すると、上記事業収入と年金収入を合算したおおむね年額292万円(1,444,315+1,481,634=2,925,949)に相当するものと認められる。』

弁護士のコメント

この事案は、双方に年金収入があり、夫は令和3年8月までそれとは別で事業収入があったため、算定表への適用にあたり、妻の年金収入は給与収入へ、夫の年金収入は事業収入へ換算し、事業収入と合算するという処理がそれぞれ必要であった点が特徴的でした。

そして、年金収入から給与収入への換算する方法については、一般的な職業費の割合が15%程度であることから、年金収入を(1-0.15)で割った数字を採用しています。

これに対し、年金収入から事業収入へ換算する方法については、事業収入については既に経費として給与所得者における職業費が考慮されていることから、特段修正が必要ないとしています。

このように、年金収入がある場合に婚姻費用をどのように算定するかは、個別の事情に応じて異なり、場合によっては職業費分を考慮する等、特殊な処理をする必要があることがあります。

おわりに

本稿では、年金収入者が算定表への適用をするにあたっての処理方法について判断した裁判例を見てきました。

ご自身や配偶者が年金収入者である方で、婚姻費用の請求を考えている方、婚姻費用の請求を受けている方は、適正な婚姻費用額がいくらになるのか、弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

名古屋総合法律事務所では、離婚についての相談をお受けしています。
別居に伴う婚姻費用や養育費についてお悩みの方は、一度ご相談下さい。

養育費が先取特権になることの意義

弁護士 劉可心

夫婦と子供

1.はじめに

令和6年5月民法改正で、共同親権制度の導入が決まり話題となりましたが、その陰で養育費制度についても重要な法改正がされています。

それは、①養育費債権の先取特権化と②法定養育費制度の導入についてです。
②については、以下のページに解説がありますのでご参照ください。
https://bengoshi-okazaki.com/blog/_rikon/12962/

今回は、①について解説します。

2.養育費債権の先取特権化

⑴ 先取特権とは?

先取特権(さきどりとっけん)とは、法定担保物権の一種であり、法律で定められている債権について、債務者の全財産から、他の一般債権者よりも優先的に弁済を受けられる、という権利です。この権利には2つの意味があります。

たとえば、Aさんの財産が100万円しかなく、BさんとCさんからそれぞれ100万円ずつ借金をしている状況で破産した、という場合、BさんとCさんは債権に応じた割合で配当を受けることになるので、50万円ずつ配当を受けます。

他方で、Bさんが100万の債権について先取特権を有する場合は、Cさんに優先し、100万全額について弁済を受けることができます。

もう一つは、Aさんの持っている財産を強制的に換価し、そこから弁済を受けられる権利であるということです。すなわち、Aさんが任意に債務を履行しない場合に、先取特権を有するBさんは、Aさんの許可や同意を必要とすることなく、Aさんの所有する不動産を強制競売にかけて、売却代金から自分の債権の回収に充てることができるのです。

このように、先取特権を持つ債権者は、一般の債権者と比べて有利な立場にあります。

⑵ 養育費債権の先取特権化

今まで民法上、一般先取特権として認められていたのは、⑴共益費用(債務者の財産を保全させるのにかかった費用)⑵雇用関係の債権(給料など)⑶葬式費用⑷日用品の供給(光熱費など)の4種類でした。

法改正により、ここに、新たに養育費も加わります。ただし、養育費全額について先取特権が認められる訳ではなく、「子の監護に要する費用として相当な額」で、具体的にいくらかは、法務省令で定めることになります(改正民法308条の2)。たとえば義務者の収入が非常に多く、算定表によれば月50万円の養育費が支払われるべき場合でも、50万円満額について先取特権がある訳ではなく、50万円のうち、一部(たとえば10万円)についてのみ先取特権が存在し、残額は先取特権のない一般の金銭債権である、ということです。

ちなみに、先取特権同士の優先順位も⑴~⑷の順となりますが、養育費は⑵と⑶の間、すなわち第3順位の一般先取特権となります。この法改正は令和8年4月1日までに施行される予定です。

⑶ 何が変わるのか?

従来であれば、養育費が任意に支払われない場合には、「債務名義」を取得したうえで強制執行に及ぶ必要がありました。しかし、この「債務名義」の取得については、かなりの時間と手間を要する厄介な問題でした。

すなわち、「債務名義」となる文書には、強制執行認諾文言付きの公正証書での合意書や、調停調書や審判書などがありますが、単なる合意書では債務名義にはなりません。しかし、公正証書の作成には費用がかかりますし、調停調書や審判書等は裁判所での調停成立や審判を待たなければならないので、どうしても時間がかかってしまっていました。審判前の保全処分という手続を取ることもありますが、本案認容の蓋然性、保全処分の必要性、緊急性等が必要となり、疎明資料も提出しなければならず、それなりに手間な上に、それでも確実に支払われるものとは限りません。

これに対し、先取特権であれば、「担保権の存在を証する文書」(民事執行法181条1項4号、同法193条1項)を提出すれば強制執行ができます。つまり、公正証書や調停調書等がなくとも、当事者や代理人弁護士が作成した合意書でも強制執行をすることが可能です。ただし、たとえば単に「相当額の養育費を支払う」としか記載のないものでは債権の特定性としては不十分で、他にも債権を特定するために必要な記載事項はありますので、少なくとも合意書の作成は専門家に依頼した方がいいでしょう。

⑷ 変わらないこと

今回の法改正により養育費が先取特権となり、法定養育費制度と相まって、最低限の生活費分は今までよりも支払われやすくなった印象はあります。ただし、適正な養育費額の算定方法や、決定に至るまでに踏むべき手続は従来のまま変わりません。離婚に際し養育費についてお悩みの方は、ぜひ専門家に相談することをお勧めします。

離婚後に面会交流調停を申し立てられた事例

更新日:2025.07.28

50代女性

Aさん/40代女性

解決内容

面会交流に関して間接的な面会交流で合意

職業

パート・無職

婚姻期間

10年
(別居期間2年)

離婚の種類

調停離婚

子ども

あり

相談内容

Aさんは、夫と離婚しましたが、その際に面会交流についての取り決めをしていませんでした。夫からAさんに対して面会交流の打診がありましたが、子供が面会交流を嫌がったことから面会交流を実施することができませんでした。そうしているうちに夫が家庭裁判所に面会交流調停を申し立てたことから、Aさんは当事務所に相談にいらっしゃいました。

弁護士の対応

当事務所では、面会交流調停を申し立てられた以上は、裁判所で対応するしかないため、Aさんとともに調停に臨み、子供が面会交流を嫌がっていることを説明しました。

また、間接的な面会交流を実施することを提案するなど、できる限り協力をしていきました。
その後、裁判所で試行的面会交流が行われ、子供と家庭裁判所調査官が面談して、調査官が直接、子供の意向を聞きました。

その際に子供から調査官に、面会交流をしたくないという意向が強く示されたことから、最終的には元夫が子供達にプレゼントや手紙を送ることを合意し、調停は成立しました。

弁護士の所感・補足

面会交流の場合、子供と一緒に暮らしていない親の方は、子供の状況が分からないことが多くあります。

このような場合に、子供の状況が分からず、話がこじれることも良く聞く話です。
その結果、裁判所に面会交流調停が申立されることもありますが、裁判所で調査官調査を行った結果、解決につながることもあります。

本件のポイント

本件で面会交流の調停が成立したことへのポイントは、
・Aさんが色々な手続きに協力をしてくれた
・子供の意思が明確で、意見をきちんと言うことができた
・調査官調査の結果を双方が尊重することができた
という点が挙げられます。

面会交流では、離婚した元夫婦や紛争中の夫婦ということもあり、お互いに相手方に対して良い感情をもっていないことが多いと思われます。

その中でも、子供のことを考えて協力をすることができるか否かが重要になってくるでしょう。

参考判例

東京家庭裁判所 令和4年3月30日審判

“

一般的に、子と別居親との適切な形での面会交流は子の利益に資するものといえるところ、面会交流を実施すべきか否かについては、これまでの別居親と子との関係や交流の状況、子の心身の状況、子の意向及び心情、同居親及び別居親との関係や面会交流についての考え方、面会交流の実施が同居親に与える影響その他子をめぐる一切の事情について、子の利益を最も優先して考慮して判断すべきであり、その結果、面会交流を実施することにより子の利益に反する事情がある場合には、面会交流を禁止ないし一定期間禁止することもやむを得ないというべきとした例 ”

おわりに

離婚でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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夫に隠し子がいたら、養育費は減るのか?

弁護士 浅野由花子

夫婦と子供

離婚時に取り決める養育費。

夫の不貞が原因で離婚を考えているところ、不貞相手との間に隠し子がいることが判明した、あるいは離婚後に元夫がその子を認知したといったケースは、決して珍しくありません。

このような場合、「私の子への養育費は減ってしまうのか?」という疑問を持たれる方も多いでしょう。

本記事では、夫の隠し子の有無や認知の状況によって、養育費の扱いがどう変わるのかを解説します。

1.養育費の基本:収入と扶養人数、年齢で決まる

養育費は、夫婦の収入、子の人数、年齢などを基に「養育費算定表」(https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/index.html)に基づき決定されるのが一般的です。

ここで重要なのは、「扶養すべき子の人数」が金額に大きな影響を与えるという点です。

つまり、夫に他にも扶養義務のある子どもがいれば、1人の子に割り当てられる金額は減る傾向にあります。

以下では、具体的なケースに分けてご説明します。

2.離婚時点ですでに認知した隠し子がいる

まず、婚姻中に生まれた子は戸籍上「嫡出子」とされ、特別な手続きを経ずとも、法的に親子関係が認められます。

しかし、隠し子については、夫は不貞相手と婚姻関係にないため「非嫡出子」となり、認知されない限り、法的な親子関係が認められません。

仮に夫に認知済みの隠し子がいた場合、隠し子と夫は法律上の親子関係を有することになります。そして、扶養義務は子の親であることから生じる義務であるため、妻の子と同様に隠し子も夫の扶養義務の対象となります。

この場合、夫の「扶養すべき子の数」が増えたものとして、養育費の算定において考慮されることとなります。

算定についてですが、一般的には、夫が隠し子に養育費を払っているか否か、その具体的な金額に関係なく、夫の支払うべき養育費が算定されることとなります。夫はそれぞれの子に対し適正な養育費を支払う法的義務があるからです。

ただし、これには様々な考え方があるほか、不貞相手の年収、夫の年収等の個別事情も考慮されますため、弁護士に相談されることをおすすめします。

3.離婚後に隠し子を認知した場合

このケースでは、離婚後に「元夫に新たな扶養義務が発生した」ことになります。そして、養育費算定表において「子1人」のケースから「子2人」に変更されると、養育費を支払う非監護親の生活費の余力が減少することとなります。

そのため、離婚後に事情変更が生じたとして、現在支払っている養育費の減額を元夫が申し出てくることが考えられます。

しかし、養育費は一度当事者間で取り決めをした以上、勝手に変更することはできません。

養育費の金額を変更するためには、

・当事者間で再度養育費の金額を合意するか、

・養育費減額調停等を申立て、改めて養育費の金額を取り決める必要があります。

そして、実際にいくら減額されるかは、前述のとおり、不貞相手の年収、元夫の年収、扶養状況等の個別事情が関係しますため、弁護士に相談されることをおすすめします。

4.認知した子がいない場合

離婚時に夫が隠し子を認知していなかった場合、法的な親子関係は存在せず、隠し子は夫の扶養すべき子として扱われません。したがって、離婚時における養育費の算定に影響を与えることはありません。

ただし、将来的に夫(元夫)がその子を認知する可能性が存在することに留意しなければなりません。仮に認知すれば、前述のとおり、養育費の減額を申し立ててくることが考えられます。

5.養育費の大まかな把握方法

不貞相手に隠し子がいる場合のおおまかな養育費については、「養育費算定表」(https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html)を参考に把握することができます。

仮に、夫の年収が1200万円、妻の年収が300万円、妻の子が1人(10歳)、隠し子が1人(5歳)いたと仮定します。

この場合には、「表3:養育費・子2人表(0~14歳)」(https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/file5/youiku-3.pdf)を参照すると、養育費は16~18万円の範囲に収まると考えられます。

そして、子供の数である2で割ると、8~9万円となり、妻の子が受け取る大体の養育費が把握できます。

仮に、隠し子がいなかった場合、「表1:養育費・子1人表(0~14歳)」(https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/file5/youiku-1.pdf)を参照すると、妻の子が受け取る養育費は大体12~14万となります。

このように、隠し子がいる場合といない場合とで、受け取る養育費に差が生じる結果となります。

※なお、これは不貞相手の年収を考慮しない場合における大体の目安です。実際には、不貞相手の年収を反映して計算するため、厳密な計算結果とは異なりますことをご承知おきください。

6.おわりに

このように、隠し子の存在も養育費の算定にあたり考慮される事情となります。

算定表はあくまで目安に過ぎず、養育費の計算については、ケースによって異なりますため、養育費の取り決めや見直しにお悩みの際は、個別の事情に応じた適切な対応が必要となります。ぜひ一度ご相談ください。

いきなり夫が別居し離婚を求められた事例

更新日:2025.03.05

50代女性

Aさん/40代女性

解決内容

解決内容 親権を確保して早期に離婚だけ成立

職業

パート・無職

婚姻期間

10年
(別居期間1年)

離婚の種類

調停離婚

子ども

あり

相談内容

Aさんは、いきなり夫が別居し、その後、夫が依頼した弁護士から受任通知が届きましたが、何を求められているのか良く分からない状態でした。そのため、対応が分からず、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

弁護士の対応

当事務所では、依頼を受けた後、代理人を介して夫と連絡をとったところ、親権者と財産分与が主な問題であることが分かりました。
親権者で争いになった場合には、話し合いでの解決が困難であることから、速やかに離婚調停を申し立て、 あわせて婚姻費用分担調停を申し立てしました。

離婚調停の中で調査官調査を行い、子供の状況等を調査してもらったところ、別居後も引き続きAさんと同居している Aさんの方が親権者に適格であるという話しになり、最終的には夫もAさんが親権者となることに同意しました。

財産分与の問題が残っていましたが、子供が新学期を迎えるということもあり、財産分与の問題は後で解決するとして、 先に離婚と親権者のみで調停を成立させることができました。

弁護士の所感・補足

離婚事件の場合、多くは離婚と一緒に親権者や養育費、財産分与といった問題を解決しますが、離婚と同時に解決する必要があるのは親権者のみで、財産分与等の問題は離婚後に別途話し合うことも可能です。

そのため、早期に離婚を進める必要があり、当事者間の合意があれば、離婚だけ先に成立させることも可能です。

本件のポイント

本件で早期に離婚だけ成立したことへのポイントは、
・親権者について話し合いで解決を図ることができた
・離婚だけ先に解決する必要性があった
・夫側に婚姻費用の問題があり、離婚を先行させることへのメリットがあった
という点が挙げられます。

早期に離婚だけ進める場合には、当事者双方の意向が合致する必要がありますが、意向が合致するにはお互いのニーズ・メリットがかみ合う必要があります。

本件では、離婚を早期に進めることに対して、お互いのニーズ・メリットがかみ合った事案でしたので、離婚のみ先に進めることができました。

おわりに

離婚でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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住宅ローンが残っているマイホーム 離婚するとどうなりますか?

マイホーム

念願のマイホームを購入したあとに、残念ながら夫婦関係が悪くなり、離婚を考えるようになった場合、マイホームをどう扱うのか、残りの住宅ローンはどうなるのか、お尋ねが多い問題です。

夫婦が婚姻期間中に築いた共有財産を離婚するときには、公平に分配する(「財産分与」と言います)ことになります。

マイホームについて確認する

  • まず、不動産の名義はどなたになっているか、確認します。
    夫のみであったり、夫1/2・妻1/2で共有であったり、夫のあるいは妻の親の持ち分が含まれていたり
  • また、住宅ローンの契約内容がどうなっているか、確認します。
    債務者が夫で妻が連帯保証人になっているのか連帯保証人はいないのか、夫婦で連帯債務者なのか、ペアローンなのか
  • それから住宅の査定書を取り、住宅の価値がいくらか、住宅ローンの残債がいくらか、確認します。
  • オーバーローン(住宅の価値より残ローンのほうが多い)なのか、アンダーローン(住宅の価値が残ローンより多い)なのか、確認します。

これらの情報を集めた結果より選択肢を考えます。

財産分与の選択肢

もっとも、財産分与は、マイホームだけではなくその他の財産も含めて全体としてどのように分けるのかが問題となりますので、マイホーム以外の財産の整理も必要となります。

それら財産を整理したうえで、

  • 夫と妻どちらが所有権を取得するのか
  • 住宅ローンの債務者を変更することができるのかどうか(借り換えができるのかどうか)
  • 住宅を売却して財産分与をするのかどうか

マイホーム購入後に離婚する場合は、さまざまな選択肢が考えられます。一生に一度の大きな買い物で資産額も大きいので、しっかり話し合いましょう。あなたにとって、どの選択肢が良いか、よく考えましょう。

ご参考までにこちらもご覧いただけますと幸いでございます。
https://www.nagoyasogo-rikon.com/rikon-loan/

別居・調停を経て財産分与と養育費を取得した事例

更新日:2025.03.05

50代女性

Aさん/50代女性

解決内容

離婚成立、財産分与、養育費・婚姻費用の取得

職業

会社員

婚姻期間

25年
(別居期間3年)

離婚の種類

調停離婚

子ども

あり

相談内容

Aさんは、およそ2年前から夫と別居をしていましたが、夫から離婚の申し出を受けました。しかし、正式に財産分与等を取り決める必要があると考え、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

弁護士の対応

Aさんの希望としては、離婚をするのであれば、財産分与や、長女の養育費について正式に取り決めをしたうえでなければ難しいというものでした。そこで、当事務所が代理をして、離婚の条件についての協議を申し入れしましたが、協議段階では話し合いが難航しました。

そこで、調停の申立てをし、調停において離婚条件・生活費について話し合うことになりました。なお、婚姻費用については、請求した時から支払いが認められるという裁判所の考えに基づき、交渉段階で内容証明郵便を送付しておきました。

調停においては、財産分与の基準時について争いがありましたが、最終的には、夫側からの提案を承諾し、財産分与として一定額の支払いを受けて離婚を成立させることとしました。

また、養育費については、双方の収入を基準に決定しました。

弁護士の所感・補足

財産分与の基準時については、婚姻生活中に築いた財産を清算するという財産分与の制度から、夫婦の協力関係が解消されたときとすることが一般的です。その多くが別居を開始した時になるのですが、本件は別居に至る経緯が少し特殊であったため、この点が争いになりました。

本件のポイント

本件における解決のポイントは、財産分与額の見通しをつけておくことにありました。
調停においては、財産分与等の金額の提示がなされることがあります。その際に、その金額が財産分与の額として適正かどうか分かっていなければ、提示を受け入れるかどうかを判断することができません。結果として、不十分な額しか受け取れなかったという事態も想定されるところです。

そのうえで、減額を受け入れる等、柔軟な解決を模索することが、調停を成立させるために必要になってきます。
そうしますと、財産分与に限らず、可能な限り結果の見通しを付けておくということが重要になってくると考えられます。

おわりに

離婚でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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あわせて読みたい

離婚を弁護士に依頼すべき人は?弁護士に依頼するメリットは?

弁護士
  • 相手と顔を合せたくない、会話がない
  • 相手が怖くて話し合えない
  • 離婚については双方同意しているものの、離婚条件について何をどのように決めたら良いかわかりません
  • 相手が話合いに応じない
  • 離婚そのものを拒否されている

離婚したくてもこのような場合では話し合いができず、離婚を進めることができません。

離婚を進めようとお考えならば、あなたが弁護士をつけることで、離婚したいという真剣な思いを相手に伝えることができるのではないでしょうか。

  • 自分一人で対応するのが不安
  • 離婚調停を申し立てられた
  • 相手が弁護士をつけて離婚を申し出てきた

一人で調停に臨んでも、調停委員に伝えたいことが伝わらないと希望する結果になりません。 自分の思いを弁護士に伝えたら、弁護士があなたのために尽力して交渉します。 ましてや相手に弁護士がついた場合、自分ひとりで弁護士に対応することは大変な労力が必要です。

弁護士に依頼すれば、それなりの費用がかかります。
しかし

  • 相手との交渉を任せることができる
  • 相手と顔を合わすことも話をすることもなくなる
  • 精神的負担を軽減できる
  • 自分にあった専門的なアドバイスを受けられる

離婚を考え始めたら、弁護士に相談しましょう。
相談時までに、以下の点について抑えておくことをお勧めします。

  • 出来事を時系列に整理しておく
  • 自分がどうしたいか
  • 精神的負担を軽減できる
  • 具体的に弁護士に何を聞きたいか

もっとも相談時間には限りがあります。
弊所では、初回相談時には、相談票というものをご用意しております。

相談票にご記入いただくことで、事前に弁護士が相談内容を把握し、充実したご相談をさせていただくことができるようにしております。

弁護士への離婚相談はこちらまで。
https://www.nagoyasogo-rikon.com/flow/

離婚することは決まっていますが、離婚条件の決め方がわかりません

喧嘩している男女
  • 離婚については双方同意しているものの、離婚条件について何をどのように決めたら良いかわかりません
  • 何も決めずに離婚したのですが、今からでも条件を決めることはできますか

このような内容のご相談をご希望される方がいらっしゃいます。

離婚するときに定める条件はご夫婦ごとに異なるとは思いますが、一般的には、

お子様に関する定めておくべき離婚条件

  • 親権者・監護権
  • 養育費
  • 面会交流

財産やお金に関する定めておくべき離婚条件

  • 財産分与
  • 年金分割

※慰謝料に関する定めておくべき離婚条件

  • 不貞についての慰謝料
  • 物理的な行為もしくは精神的に追い詰める言動等についての慰謝料

が挙げられます。

「親権者」を記入しないと離婚届が受理されません。
「養育費」は裁判所のHPに掲載されている「養育費算定表」という表を参考にすると養育費の目安の金額がわかります。
「面会交流」の方法や頻度を決めておかないと、会わせてもらえなくなる可能性が出てきます。「財産分与」の請求・「年金分割」の請求には期限があるため、時間の経過により請求できなくなる可能性があります。
「慰謝料」は、相手方配偶者に婚姻関係を破綻させた原因がある場合に請求することができます。また、「慰謝料」の請求にも時効があります。

とにかく早く離婚したいからといって、
何も決めないで離婚する
相手の言いなりの条件で離婚する
と、変更することが困難になり、あとで後悔することになります。
譲れない条件について順位をつけて決めていくことをご提案いたします。

こちらもご参照ください。
https://www.nagoyasogo-rikon.com/three-problem-eight-point/

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名古屋総合リーガルグループは名古屋市内で、丸の内事務所・金山駅前事務所・一宮駅前事務所の3拠点・相談センターで弁護士・税理士・司法書士・社会保険労務士の相談を受けられます。
岡崎事務所でも電話・オンライン相談を受けられます。皆様のご都合に合わせてご利用ください。

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愛知県一宮市栄一丁目11番16号
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