児童虐待とは、読んで字の如く児童に対する虐待を意味するところ、その種類としては、肉体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)の4種類に分類することができます。
厚生労働省の発表している令和3年度の児童相談所における児童虐待対応件数の速報値は、207,659件であり、この数字は過去最多のもので、年々件数は増加しています。
主な増加要因としては、心理的虐待に係る相談対応件数の増加(令和2年度:121,334件→令和3年度:124,722件)、家族や親戚、近隣知人、児童本人等からの通告の増加(令和2年度:46,521件→令和3年度:47,948件)が考えられています。
児童虐待に関する一般法における対応策としては、親権の喪失・一時停止の制度があります。
親権喪失の制度とは、父母による虐待等により親権の行使が著しく困難又は不適当であることにより子の利益を著しく害するとき、家庭裁判所が、子、その親族等の請求により、親権喪失の審判をするものです(民法834条)。
親権喪失の期間は無制限であり、親権を回復させるには、別途親権喪失の審判の取消を請求しなければなりません。
親権の一時停止の制度とは、父母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するとき、家庭裁判所が、子、その親族等の請求により、親権停止の審判をするものです(民法834条の2)。
親権喪失に似ているものの、停止という言葉から分かるように、この場合には、親権を剥奪する期間として「2年を超えない」という制限があり、また、その要件は親権喪失と比較して若干緩やかであり、このことは法律上、親権喪失は「子の利益を著しく害するとき」であるのに対して、親権の一時停止は「子の利益を害するとき」と区別されています。
こうした民法上の親権を制限する制度は、後で述べる児童虐待防止法における児童の保護措置に対する親の親権を理由とする拒絶という問題を解消するための1つの手段として機能することになります。
児童虐待防止法は、児童虐待の予防と児童虐待を受けた子どもの保護及び自立支援を目的とした国・地方公共団体の責務及びそのための手続について定めた法律として、平成12年11月に施行されました。
同法は、児童虐待の予防のため、児童虐待を受けたものと思われる児童を発見した者は福祉事務所又は児童相談所に通告する義務を課し(同法6条)、通告を受けた福祉事務所等は、保護者を出頭させた上での事情聴取や家への立入調査等、必要に応じた児童の保護措置(同法8条・9条)を講じることができます。
児童虐待防止法は、制度的には虐待を受けている児童を早期に発見して保護することのできる建前ではあるものの、児童虐待は親権者である親により家庭という閉鎖的空間において行われることが多いという性質上、そもそも児童虐待を受けたものと思われる児童であると判断するのは容易ではなく、また、発見者が一般人であれば他人の家庭の問題にあえて介入するということに躊躇してしまうなど、その実効性には限界があります。
児童虐待を受けた児童は、虐待による心理的悪影響により、健全な発育が阻害されてしまうリスクが非常に高く、他方、虐待する親に適切な児童の養育を期待できない場合には、里親制度を利用して、その児童の養育を第三者に委託することを検討する必要があります。
里親制度とは、このように虐待等を原因として家庭での養育が困難又は受けられなくなった子どもに、温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境の下での養育を提供する制度です。
里親になるには、まずは児童相談所に相談して、家庭訪問等の調査及び里親制度に関する研修を受けた上、児童福祉協議会等における審査を経て里親名簿に登録してもらう必要があります。
なお、この登録は一定期間毎に研修を受けた上での更新がなされることになっています。
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令和6年4月25日に名古屋家庭裁判所に夫婦関係調整(離婚)調停申立事件 について家事調停を申立てました。
令和6年4月10日に名古屋家庭裁判所に婚姻費用分担調停申立事件 について家事調停を申立てました。
令和6年4月3日に名古屋家庭裁判所岡崎支部に離婚請求事件 について審判が出ました。
令和6年4月2日に名古屋家庭裁判所に夫婦関係調整(離婚)調停申立事件 について家事調停を申立てました。
令和6年4月2日に岐阜家庭裁判所に離婚等請求事件 について審判が確定しました。
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