2014年11月17日
代表弁護士 浅野了一
離婚事件を引き受けない弁護士が、相当数います。
引き受けないとまでは言わなくても、嫌う弁護士は実は多いのです。
また、離婚事件を扱う弁護士は、弁護士会、弁護士、司法修習生からは、ランクを低く見られることが多いのが実情であり、残念な弁護士業界の常識です。
同じ家事事件でも、相続事件では、こうした話は聞きません。
その理由は、経済的合理性から見ると、よくわかります。
離婚事件は、離婚調停事件でも、離婚訴訟事件でも、手間と時間がかかります。
離婚調停事件では、通常、期日が午前の10時~12時、午後1時~3時、もしくは午後3時~5時で行われることが多いですが、1時間、時には2時間も終了予定時間を超過することは、珍しくありません。時間で動いている弁護士にとって、拘束時間が長くとてもつらいのです。
一般に企業法務と言われているのは、“大企業”法務のことです。
中小企業の法務は、市民法務の一分野と理解されています。
ここでは、この違いを明確にするために、以下では、『大企業法務』と記載します。
弁護士会で重鎮とされるのは、大企業の顧問弁護士をして多額の弁護士報酬を得たり、大企業の社外取締役・監査役をして高額の役員報酬を得ている方々です。
特に若い弁護士や、司法修習生は、この『大企業法務弁護士』に憧れます。
大企業法務弁護士の報酬はとても高く、タイムチャージが安くて1時間3万円、通常は5万円程度、なかには10万円の人も相当数いると言われています。
大企業法務弁護士の方から見ると、離婚弁護士の仕事は労多くして、稼げない業務であり、離婚弁護士の立場を一段と下に見ることは、自然の成り行きです。
世の中の判断基準の第一は、お金なのですから。
ところで、私の思う『大企業法務弁護士』のイメージは、2014年日経小説大賞を受賞した、財務官僚の芦崎笙氏が書かれた、小説「スコールの夜」(日本経済新聞出版社)に出てきます「石田弁護士」のイメージです。
この中で『大企業法務弁護士』は、高給(タイムチャージが高い)、成果への最短距離を目指す徹底した効率重視な有能な仕事ぶりとして描かれています。勝率にこだわり、冷徹で法的論争ゲームを好み、徹底した合理主義者です。その冷徹さは仕事だけでなく、日常生活などプライベートにも及びます。この人に血が通っているのかと思わせるまでの、徹底した効率重視のイメージです。
実際に次のような描写があります。
「彼にとって裁判とは、チェスや将棋のような盤上の闘いと同じである。様々な論理を武器として駆使しながら頭脳と気力を振り絞って勝利に導くことが全てであって、それにてよって社会正義や世の常識に適った解決につながるか否かにはある意味無関心である。
……訴訟事案の背景にどのように複雑な事情が絡もうと、彼にとっては盤上の戦闘ゲームと同じで、純粋な法的論争ゲームに置き換わった。そして、プロの棋士が各指し手ごとに瞬時にあらゆる選択肢を比較検討するように、石田は全ての論点を蛇のように舐め尽した上で最善の論理構成を組み立てた。
それがたとえ社会正義の実現につながらないとしても。彼が弁護を手掛ける裁判の勝率は確実に高いものになり、そういう弁護士を一流企業はもてはやし、こぞって頼りにした。」
(同69から70ページ)
大企業法務弁護士は、範囲が広く、専門分野がかなり細分化されています。
のように、分野が細分化されているため、専門化が進みやすく、狭い範囲で多くのノウハウと経験が蓄積できます。そのため、大企業法務弁護士は、特定の狭い分野にて、エキスパートになり易いのです。
それが、業務への信頼性、評価を生み、高いタイムチャージをもたらしている一因なのです(もちろん、潤沢な資金を有する大会社が依頼者であることは大きいですが)。
私は、離婚弁護士も、弁護士である以上、「成果への最短距離、徹底した効率重視、勝率、冷徹、法的論争ゲーム、徹底した合理主義者」であることは、必要であると考えています。
むしろ、今まで、離婚事件などを扱う市民法務弁護士は、この合理主義の徹底に欠けており、大企業法務弁護士と比較して、仕事が甘かったと考えています。
私が離婚事件に力をいれるなかで、合理主義、効率重視を導入した最初の試みが、依頼者にノートを作ってもらうことでした。
ノートに結婚生活のすべてを事実の通り、記載してもらうのです。
(その後、私は、離婚とノートを組み合わせた造語を考え、
『離婚ノート』と呼ぶようになりました。)
その際、依頼者には、司法研修所検察官室編「検察講義案」の「被疑者の取調べの要点」としての「八何の原則(はっかのげんそく)」について書かれているページをコピーしてお渡ししました。「八何の原則」とは、いわゆる7W1Hで、犯罪の日時、場所、方法、動機又は原因、犯行の状況、被害の状況及び犯罪後の情況等の犯罪構成要件に該当する事実のことです。これに従い、事実だけを書くようにして頂きました。
詳しくは、「離婚ノート (コラム) 第1回 離婚ノート」をご覧ください
次には、私は依頼者にできる限り離婚ノートに多くの事実を書くこと、生育歴を含む情報など、できる限りの資料の提供を求めます。
「10を聞いても1しか使えない。しかし、100聞けば10使える。」
「私も、裁判官も、あなたのことを何も知らない。事実を体験していないから。言わなければ、伝えなければ、誰にもわかってもらえない。」 という理由からです。
そのため、新規の離婚相談には、事前にA4サイズ4枚にわたる詳細な法律相談票に記入して送付していただくことを、相談の実施要件にさせていただきました。
詳しくは、「離婚ノート (コラム) 第3回 離婚相談票」をご覧ください
依頼者の中には、自分のプライバシーが丸裸にされて行くことに拒絶反応を示す方もいますが、私は、調停・裁判の勝率を確実に高くするためであり、依頼者と弁護士は、車の両輪として戦うべきであり、依頼者も弁護士に協力しなければならないと、説得してきました。
また、事務所内での組織体制を検討し、市民法務という幅広い分野の中で、何でもする弁護士でなく、離婚分野に特化したエキスパートとなることの重要性を認識し、離婚に強い弁護士を育成し、また、事務スタッフも離婚分野を専門的に扱うスタッフとし、離婚専門チームを作りあげました。
私自身、弁護士は、依頼者の感情の強さに惑わされず、最終局面では、経済的合理性を追求した解決を第一に考える主義を持つべきであると考えています。
先述の『石田弁護士』と同様に、私は、離婚弁護士として、離婚交渉、離婚調停、離婚訴訟は、チェスや将棋のような盤上の闘いと同じで、絶えず相手の打つ手を先読みして、予想される全ての論点を蛇のように舐め尽した上で、最善の論理構成を組み立て、展開することを目標としてます。
時には、強引な手法も意図的に使います。
様々な論理と行動を武器として駆使しながら、頭脳と気力を振り絞って勝利に導くことが全てと考えています。
このように、私が、離婚分野に注力するにあたり、大企業法務から学んだ点が多々あります。
しかし、離婚弁護士には、大企業法務弁護士とは異なり、さらに大切な職務があります。
それは、名古屋総合法律事務所の弁護士が大切にしていること、「依頼者を思う気持ち、共感、励まし、心のケアなど依頼者への思いやり」です。
これが、大企業法務弁護士と離婚弁護士の決定的な違いなのです。
相談者・依頼者は、敏感です。
「この先生(弁護士)、依頼者を思う気持ちがある人なのだろうか?」と瞬時に判断します。
私及び当事務所の弁護士は、夫婦関係が破綻する、破綻している苦しみの場面で、誰かに話を聞いてほしいという、切実な思いに対して、励まし、ねぎらい、共感することの大切さと、わかりやすい説明で将来の道筋をしめすことが、相談者・依頼者を苦しみから救うことだと思っています。
名古屋総合法律事務所には、大企業法務弁護士になる素養のある優秀な司法修習生が、東京の大手企業法務法律事務所ではなく、離婚など家事事件をしたいからという理由で、入所を希望される方がみえるようになっています。
離婚弁護士としては、とても、うれしいことです。
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