不貞行為をした二人は、被害者である配偶者に対し、共同不法行為者として慰謝料全額を支払う義務があります。
例えば、慰謝料が300万円のとき、被害者である配偶者は、不貞行為をした自分の配偶者もしくは不貞相手のどちらか片方に300万円全額を請求することもできますし、それぞれに150万円ずつ請求することもできます。そして、請求をされた者は、請求額全額を支払う義務があります。
一方、不貞行為をしたうちの一人が、他の共同不法行為者である不貞相手との責任割合に従って定められるべき自己の負担部分を超えて被害者である配偶者に損害を賠償したときは、他方の不貞相手の負担すべき部分について求償することができます。 これを求償権といいます。
それでは、不貞行為をした二人の責任割合は、どのように決まるのでしょうか。
まず、不貞配偶者と不貞相手との間の合意で、自由に負担割合を決めることができます。
負担割合を合意で決めることができない場合には、訴訟で裁判所に負担割合を決めてもらうことになります。
裁判所が負担割合を決める際、一般的に、
①もっとも重視されるのは、不貞行為についての積極性や主体性です。
②不貞配偶者と独身の不貞相手とでは、不貞配偶者の責任の方が大きいとされる傾向にあります。
③妻と離婚する予定であるなど、不貞相手を欺罔して不貞関係をもった不貞配偶者の責任は、特に重くなる傾向にあります。
以下、求償割合について判断した裁判例をご紹介します。
東京地方裁判所 令和3年2月25日
慰謝料額130万円
不貞配偶者 対 不貞相手
7 対 3
控訴人 夫(不貞配偶者)(昭和39年生まれ・既婚者・看護師)
被控訴人 女性(控訴人の不貞相手)(昭和51年生まれ・独身・看護師)
平成29年7月から9月にかけて複数回の不貞行為
平成30年11月1日 控訴人の妻と被控訴人との間で慰謝料50万円を支払う内容の和解が成立し、被控訴人は控訴人の妻に対し50万円を支払った。
平成30年12月1日 控訴人は、妻に対し、慰謝料として80万円を支払う約束をし、2回に分けて全額を支払った。
本件では、不貞行為をした控訴人と被控訴人とが、控訴人の妻に対し、総額130万円の慰謝料を支払いました。そして、130万円のうち50万円を支払った被控訴人が、自分の負担割合はもっと少ないんだと主張して、控訴人に求償をしました。
なお、本件では、控訴人が、離婚する意思がないにも関わらず妻と離婚する意思があるかのように装ったとして、被控訴人の信頼及び貞操権を侵害したことを理由に、控訴人から被控訴人に対し、慰謝料として70万円を支払うよう命じられています(軽率に信じた被控訴人の過失も認定)。
前記認定事実によれば、控訴人は、平成29年7月頃、被控訴人に対し、結婚したい旨のLINEメッセージを送信するなどして、積極的に被控訴人との不貞関係を発展させたことが認められ、これによれば控訴人の妻に対して負う損害賠償債務の割合は、控訴人がその過半を負うべきものといわざるを得ない。
他方、被控訴人は、控訴人が婚姻していることを知りながら、また、婚姻関係が破たんしている等の控訴人の言について確たる根拠を伴うものであるか否か確認することなくこれを信じ、不貞行為に及んだことが認められるのであるから、控訴人とその妻との間の婚姻共同生活の平和の侵害に対する被控訴人の寄与の程度も軽視すべきではない。その他諸般の事情を考慮すると、控訴人と被控訴人が控訴人の妻に対して負う損害賠償債務の負担割合としては、控訴人7割、被控訴人3割とするのが相当である。
東京地方裁判所 令和3年2月5日
慰謝料額140万円
不貞配偶者 対 不貞相手(既婚者)
1 対 1
原告 Aの妻
被告 Aの不貞相手方女性・夫Bの妻
A 原告の夫(AとBの子供のサッカーのコーチ)
B 被告の夫
原告・A夫婦
平成17年4月3日婚姻・子ども4人
被告・B夫婦
平成17年9月26日婚姻・子ども3人
平成30年4月13日頃 不貞行為2回
平成30年7月21日 被告とAとが箱根の温泉に宿泊し不貞行為
平成30年8月6日 原告がAと別居
平成30年9月3日、AがBに対し、全慰謝料として250万円を支払った
本件不貞行為は、平成30年4月13日及びその他の日(ただし、同年7月20日までの日である。)に池袋のラブホテルで2回並びに同年7月21日から同月22日にかけてのCでの宿泊の際に1回であると認められるが、被告及びAが本件不貞行為に及ぶ際に他方当事者から脅されたなど、任意の選択を妨げられたといった事情もうかがわれないから、本件不貞行為は、被告とAの任意の意思と判断によるものというべきである。そうすると、本件不貞行為に係る被告とAの責任割合は、50パーセント対50パーセントと認めるのが相当である。
なお、本件では、
原告に対する被告とBの慰謝料 140万円
Bに対するAと被告の慰謝料 100万円
と異なる金額が認定されました。
金額の違いは、原告夫婦が別居しているのに対し、被告夫婦は、婚姻関係を継続していることを理由としています。
この点、Aは、本件訴訟に先立ちBに対し慰謝料250万円を支払っていますが、裁判所は、本来の慰謝料額は100万円であり、差額の150万円は、Aが早期解決のために支払ったものであり、求償の対象となるのは100万円のみであるとしています(被告の負担分は50%の50万円)。東京地方裁判所令和3年8月30日判決
慰謝料額 135万円
不貞配偶者 対 不貞相手
8.5 対 1.5
原告 女性 19歳独身(不貞当時未成年者)
被告 既婚の夫 38歳 婚姻期間約1年3カ月 子供二人
原告と被告は、新年会で接近し、被告は原告に対し、既婚者であることを隠して、その日のうちに性交渉をもった。
その2、3日後に、被告は、原告に対し、交際を持ち掛け、既婚であることを告げた。
原告と被告は、平成31年1月から平成31年10月まで性交渉を含む交際
交際中、被告は妻との離婚をほのめかし、原告に離婚届を見せた
平成31年5月、被告の妻に不貞が発覚
令和2年1月 原告から被告の妻に対し135万円の慰謝料を支払った。
原告は、被告に対し、別れを告げ、職場も辞めた。
原告は当初未成年であり、性交渉を含む交際を誘起した責任は主として被告にあり、原告の側におけるその動機に内在する不法の程度に比し、被告の側における違法性は、著しく大きいものと評価することができることからすれば、その責任割合は原告1割5分、被告8割5分とするのが相当である。
不貞の慰謝料では、被害者である配偶者から、不貞行為をした両者に慰謝料請求がなされ、ともに慰謝料を支払っている場合もあり、求償関係が複雑になることがあります。複雑になりそうな事案の場合は、合意をする前に、弁護士に相談しておくことをお勧めします。
財産分与の対象は、基準時(別居日などの夫婦の経済的協力関係がなくなった日)における共有財産です。
そのため、相続や親からの贈与金、婚姻前から保有していた預貯金などの特有財産については、財産分与の対象外となります。
しかし、実際には、長年の婚姻生活のなかで、共有財産と特有財産とが渾然一体となっていることも多く、このような場合、財産分与の対象財産の範囲が問題となってきます。
この点、夫婦のどちらに属するのか分からない財産については、共有財産であると推定されますので、(民法762条2項)、特有財産であると主張する側がそれを立証しなければなりません。
そして、実務では、単に相続で取得したことや婚姻前に預貯金を保有していたことだけを示しても、特有財産だとは認めてもらうことはできません。基準時に有する財産のなかに、特有財産が残存していることの立証までも求められます。
特に、特有財産が普通預金口座に入金されたあと、口座において生活費のために給与などが出入金を繰り返したなどの場合には、お金には色がついていませんので、基準時の財産のなかに特有財産が残存していることを立証するのは、非常に難しいです。
では、特有財産であることの明確な立証ができなかった場合、それでも何らかの考慮が働くことがあるのでしょうか。
この点について、原審と抗告審とで、判断が分かれた裁判例がありますのでご紹介します。
下記裁判例は、夫が、別居時の夫名義の預貯金残高のうち、2883万7500円については、父の相続で取得した特有財産であるから財産分与の対象外だと主張したことから、かかる主張が認められるのかが問題となりました。
原審:東京家庭裁判所 令和3年11月25日審判
抗告審:東京高等裁判所 令和4年3月25日決定
抗告人 夫 婚姻後、大学を卒業し大学院に通い、平成10年、税理士資格を取得
その後、税理士事務所を経営するとともに有限会社を設立
被抗告人 妻 専業主婦として3人の子を育てた
昭和60年12月 婚姻
平成20年 夫が父の相続で2882万7500円を取得
平成27年8月 夫が自宅を出るかたちで別居
令和元年8月 裁判離婚
原審も抗告審も、夫が父から2883万7500円の預金を相続したことを前提に、2つの定期預金(原審と抗告審とで認定額は多少異なりますが、約888万円)については、特有性を認めましたが、その余の口座については、特有性を否定しました。
原審も抗告審も、預金の流れを分析し、相続で取得した時点から別居時までの預金の流れを追うことができないものについては、基準時残高に特有財産が残存していたことを裏付ける資料がないとして特有財産性を否定しています。
そのうえで、原審と抗告審とでは、そのあとの判断がわかれました。
原審では、預金口座の特有財産性を否定したことで、それ以上特有財産について何らの考慮もしませんでした。
これに対し、抗告審は、次のように述べて、一部の特有財産性を考慮した財産分与を決定しました。
「もっとも、抗告人の相続した2882万7500円の預金は高額であり、相手方には収入がなく、一方で抗告人の基準日までの収入に照らして、同相続預金の取得は、後記(3)の番号2-6の預金において考慮する部分を除き、資料上は特定できないものの、基準日における抗告人名義の財産を増加させ、あるいはその費消を免れさせたものと推認できるから、それを本件における財産分与において、合理的な範囲で考慮するのが相当であるので、後記認定のとおり、上記相続預金の取得の事実を財産分与における一切の事情として考慮することとする。」
(略)
「抗告人は、平成20年■月■■日の父死亡による相続により約2883万円もの多額の預金を相続しており、上記3(3)の番号2-6の預金において考慮した約888万円の預金を控除しても、約2000万円の預金を取得していたものであるから、これらの預金により、基準時財産が増加し、あるいは支出を免れたことが推認されるところ、これらの事情のほか、本件に現れた一切の事情を考慮すれば、抗告人から相手方に対し、財産分与として5000万円を支払うものとするのが相当である。」と改める。
一般的な感覚からすれば、基準時から7年前に約2883万円もの預金を相続したのであれば、仮に特有財産の立証ができなかったとしても、特段の事情がない限り、何らかの考慮が働いて然るべきだと思われるかもしれません。
しかし、上記原審のように、特有財産であることの厳格な立証を求め、立証ができなかった場合には一切の考慮もないという扱いがなされた事案を何度もみております。
このように、財産分与については、裁判所独特の考え方や進め方がありますので、財産分与において争いになりそうな不安を抱えていらっしゃる方は、弁護士に相談されることをお勧めします。
離婚のご相談をお受けするなかで、「モラハラ(精神的虐待)で慰謝料は取れますか」という質問を非常に多く受けます。
モラハラ(精神的虐待)で慰謝料を取ることはできます。
但し、モラハラは、身体的暴力や不貞を原因として離婚に至った場合と比べると、裁判において、慰謝料を認めてもらうのが難しい傾向にあるといえます。
慰謝料が認められにくい最大の理由は、証拠が少なく立証が難しいことにあります。
相談者さんが、モラハラを理由に離婚のご相談にいらした時には、既に長年にわたるモラハラが積み重なり、いよいよ精神的に限界を迎えた頃であることが多いです。
相談時期が遅くなってしまうのは、配偶者からのモラハラに耐え続けた方や、何かがおかしいと思いながらも、モラハラを受けていることに気が付かなかったというケースが多いからだと思われます。
また、そういった方の多くは、証拠をお持ちではなかったり、不十分であることが多いです。
一般に、モラハラ(精神的虐待)を理由に訴訟で慰謝料が認められる事案には、次のような特徴がみられます。
モラハラの程度にもよりますが、ある程度継続的に行われていたことが必要となります。そして、その事実を示す、客観的な証拠が存在することが望ましいです。
日記についても証拠とならないわけではないですが、下記のような証拠との組み合わせることでより信用度が増します。
全てのモラハラの証拠を取るのは、非常に難しいですが、一部でも客観的な証拠が存在することで、主張全体に与える信用度が増すこともあります。
モラハラは、日々の積み重ねではありますが、長年の婚姻生活のなかで、モラハラから引き起こされた複数のエピソードが存在しているのではないかと思います。
そういった具体的なエピソードは、裁判官の心証に与える印象が強いです。
慰謝料が認められた事案は、複数のエピソードをもってして、裁判官が、「常軌を逸した」とか「苛烈」などの表現を用いることもあり、そのように裁判官が感じる程度の精神的虐待行為については、慰謝料を認めてもらいやすい傾向があります。
裁判においては、夫婦が互いに言いたいことを主張し合いますので、モラハラをされた側の落ち度の程度によっては、どっちもどっちだと判断され、性格の不一致やコミュニケーション不足等の理由で、慰謝料を否定されてしまう可能性があります。
モラハラとの区別が難しい面もありますが、慰謝料が認められた事案には、不貞や怪我をするほどの暴力までいかなくとも、女性関係にだらしがない、浪費、暴力的言動がある、子供への躾が行き過ぎているなどの事実関係が認定されていることが多いです。こういった事実関係とモラハラ的言動が、不足する証拠を補完し合うことで、慰謝料が認められやすくなる傾向にあります。
また、モラハラをした側の主張(言い訳ばかりをして反省をしない)や裁判での態度が、そのモラハラ的な人格を自ら裏付けてくれることもあります。
一般に、離婚で求める慰謝料は、モラハラが原因で離婚に至ったことに対する精神的損害を求めるものですので、基本的には、モラハラが婚姻関係破綻の理由となっている必要があります。
こういった観点から、慰謝料を否定された事案のなかには、モラハラ的な事実が認定された時期が、婚姻関係破綻後であることを理由としているものもあります。
それでは、モラハラによって慰謝料が認められた裁判例をいくつかご紹介します。
原告 妻(38歳・フルート教師)
被告 夫(43歳・IT関連企業の役員)
平成29年9月17日 マッチングアプリで知り合い婚姻
平成30年1月29日 別居
平成30年2月10日 協議離婚 (原告は妊娠中)
・夫は、自分が不満に感じる出来事があると、相手に対して徹底的に攻撃的な態度を示し、「頭おかしい」「バカ」「キチガイ」等相手を罵倒する言葉を連発した。
・妻が言うことを聞かないと、すぐに「好きにしろ」「勝手にしろ」「別居する」「離婚して犬連れて帰れよ」「クズ」「離婚して子供もおろせ」「何様なんだよ、このクズ野郎」「マジで死んでくれないかな」「親の教育が悪すぎる」「こんな最低な女見たことがない」等の突き放す言葉を発したり罵倒した。などの事実が、複数のエピソードと一緒に認定されています。
モラハラについて
被告は、原告との婚姻後、次第に、原告の人格を否定して被告の価値観を押し付け、被告に従わなければ徹底的に罵倒するような暴言を吐くようになり、
その頻度や内容もエスカレートし、社会的に許容されるべき範囲を逸脱するものとなっていたことが認められるところ、
これら一連の暴言がいわゆるモラルハラスメント行為に当たり、
原告の人格権を侵害するものであることは明らか
というべきである。
慰謝料額について
原告は、被告の一連のモラルハラスメント行為及び離婚により、強度の不安を感じ、不眠や抑うつ気分等、精神科の治療を要する状態に陥ったことが認められる。
このような原告の精神面の状況や、被告のモラルハラスメント行為自体の悪質性の程度、原告と被告との婚姻期間の長さ、原告が妊娠中の離婚を余儀なくされたこと等、
一切の事情に鑑みれば、原告が被った精神的損害に対する慰謝料としては、200万円と認めることが相当である。
原告 夫
被告 妻(反訴でモラハラによる慰謝料を請求する側)
平成13年1月1日 婚姻
平成28年1月27日 別居
子供二人
判決時までの別居期間 5年半
※なお、離婚自体には争いがない事案です。
・夫が長男(当時11歳)に対し、謝罪を求め、謝罪している長男に対し頬から後頭部付近を平手で殴打
・夫が長男に土下座させることもあった
・夫が長男に立腹し、妻の胸倉をつかみ、それを静止しようとした長女の帽子を突き飛ばし、長男の髪を引っ張るなどの暴行を加えた(妻は警察に相談に行ったが、夫は警察からの呼び出しに応じなかった)
・家族での夕食中に、妻に対し頭を出せと言い、後頭部付近を平手で殴打する暴行を加え、妻に対し出ていけと述べた
・長男の態度について、妻に対し「母親に洗脳されているからこういう態度をとるんだ、出ていけ」と述べた
・長男に対し、「死ぬって言うのはこういうこと」などと述べながら、長男の背後からヘッドロックのような形で首を締めた。
原告・被告間の婚姻関係は、原告の被告及び子らに対する暴力・暴言により破綻したものであるところ、その態度は、原告の求めに応じて頭を下げて謝罪する被告を殴打する、 頭を下げて謝罪するだけでは足りず土下座を事実上強要する、出ていけというといったものであって、上記を逸した苛烈なものと言わざるを得ず、 夫婦間の喧嘩からは完全に逸れたものというほかはないことからすれば、これにより被告が被った精神的苦痛を慰謝するには、150万円が相当というべきである。
原告 妻(モラハラの慰謝料を請求する側)
被告 夫
平成20年6月22日 婚姻
平成23年4月13日 別居
婚姻後すぐから(正確には入籍前から)、別居前まで、夫から妻に対し「轢いてやる」「縄でくくりつけて引き摺るの」「少しずつ殺す」「限界まで搾り取ってやるから覚えておおき」など、 多数の威圧的かつ脅迫的なメールを送信した。(判決の中には、50ほどのメールの内容が記載されています。)
原告と被告との婚姻関係は、主として、被告の原告に対する執拗で苛烈な脅迫的言動によって破たんしたものと認められるのであるから、 被告は原告に対して離婚に伴う慰謝料を支払うべき責任があるところ、上記被告の言動の態様及び原告と被告との婚姻期間その他本件に現れた事情を総合すると、 被告から原告に対して支払われるべき損害賠償の額については、これを100万円とするのが相当である。
離婚事件の依頼者さんから、万が一、離婚調停中や離婚訴訟中に依頼者さんが死亡したときに備えて、配偶者が依頼者さんの財産を相続できないようにしておきたいというご相談を受けることがあります。
配偶者には、相続権があり、法定相続分は2分の1です。配偶者は、離婚をする場合にも、財産分与として原則2分の1の財産を取得しますが、財産分与の対象となるのは、共有財産のみですので、婚姻中に相続等で取得した特有財産は含みません。
そのため、特に、多額の特有財産を保有されている方や婚姻期間が短くて共有財産がほとんど存在しないような方は、離婚の係争中に死亡し相続が発生した場合に備えたいとの思いを抱かれるようです。
配偶者に相続させないような内容の遺言を作成しておくという方法があります。 しかし、配偶者には遺留分が認められていますので、遺留分相当額の財産は配偶者にわたってしまいます。
推定相続人である配偶者の相続資格を奪う制度である廃除を利用することが考えられます。 廃除を求める審判が確定することにより、配偶者の相続資格がなくなりますので、配偶者は遺留分も請求できなくなります。
被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
民法893条
配偶者への廃除を求めるパターンとしては、離婚を求めての離婚協議中の場合、離婚はしないけれども廃除を求める場合、相手方からの離婚を拒みつつ廃除を求める場合など、様々な状況があると思います
この点、生前に廃除を裁判所に申し立てた場合は、審判のなかで相手方配偶者と関わり合いをもつことになりますので、多くの方は、密かに遺言で廃除の意思表示をすることが多いのではと思います。 遺言で廃除をする場合には、遺言執行者をつける必要があるなど、注意点がありますので、詳しくは遺言書作成例12:財産を与えたくない相続人がいる!~相続人を廃除する遺言書~をご覧ください。
では、具体的にどのような場合に配偶者の廃除が認められるのでしょうか。
廃除が認められる要件は、
のいずれかに当てはまる必要があります。
遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべきものをいう。以下同じ)が、被相続人に対して虐待をし、もしくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を裁判所に請求することができる。
民法892条
配偶者は、離婚すれば相続権はなくなりますので、配偶者の廃除を考える際には、離婚との関連性が問題となります。 この点につき、大阪高等裁判所決定 令和2年2月7日は、次のような基準を示しています。
推定相続人の廃除は、被相続人の意思によって遺留分を有する推定相続人の相続権を剥奪する制度であるから、廃除事由である被相続人に対する虐待や重大な侮辱、その他の著しい非行は、被相続人との人的信頼関係を破壊し、推定相続人の遺留分を否定することが正当であると評価できる程度に重大なものでなければならず、夫婦関係にある推定相続人の場合には、離婚原因である「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)と同程度の非行が必要であると解するべきである。
上記裁判例は、離婚原因である「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)と同程度の非行が必要としていますが、結論として、配偶者からの①離婚請求、②不当訴訟の提起、③刑事告訴、④取締役の不当解任、⑤婚姻費用の不払い及び⑥被相続人の放置が主張されながらも、
上記①ないし⑥の各事由は、被相続人と抗告人との夫婦関係の不和が高じたものであるが、上記事業を巡る紛争に関連して生じており、約44年間に及ぶ婚姻期間のうちの5年余りの間に生じたものにすぎないのであり、被相続人の遺産形成への抗告人の寄与を考慮すれば、その遺留分を否定することが正当であると評価できる程度に重大なものということはできず、廃除事由には該当しない。
配偶者には、共有財産について潜在的な持分が認められているところ、夫婦の財産の多くが廃除を求める側の名義になっていた場合に廃除を認めると、廃除された側は潜在的な持分までを否定されることになります。
配偶者の廃除を検討する際には、そういったところも考慮せざるを得ず、最低限の基準として離婚原因としての「婚姻を継続し難い重大な事由」と同程度の事情は必要となりますが、かかる要件を満たしているように思われるような事案においても、廃除についてはより厳格に判断されるのではないかと考えられます。
夫婦が不仲となり別居する際、父母のどちらが子供の監護者となるのかについて、夫婦間で取り決めたうえで別居するのが望ましいとは思いますが、取り決めができない場合、やむを得ず父母のどちらかが子を連れて出ていくこともあると思います。
配偶者のどちらかが勝手に子を連れて出て行ってしまった場合、子を連れていかれてしまった側の配偶者は、子の監護者指定・子の引渡しの審判を申立て、子を自分のもとに引き渡すよう請求することができます。
上記の申立てがなされると、裁判所は、父母のどちらかを子の監護者に指定することになります。
子を連れて別居した側の配偶者が監護者と指定された場合は、子の監護を継続する(子と一緒に暮らし続ける)ことになります。
一方、子を連れていかれてしまった側を監護者に指定する場合には、子を連れて行った配偶者に対し、子を監護者に引き渡すよう命じることになります。
子供を連れていかれた側の配偶者が監護者に指定され、かかる審判に基づいて相手方配偶者に子を引き渡すように求めたけれども、応じてもらえない場合には、強制執行を検討することになります。
子の引渡しを求める強制執行には
①執行裁判所が決定により執行官に子の引渡しを実施させる直接的な強制執行の方法
②義務の履行まで一定の金銭の支払いを命ずる間接強制の方法
という2つの方法があります(民事執行法174条1項)。
もっとも、①の直接的な強制執行の方法は、子の心身に与える負担を最小限にとどめる観点から
・間接強制の決定が確定した日から2週間を経過したとき
・間接強制を実施しても、債務者が子の監護を解く見込みがあるとは認められないとき
・子の急迫の危険を防止するため直ちに強制執行をする必要があるとき
のいずれかに該当する時でなければ、まずは間接強制から始めることになります(民事執行法174条2項)。
子の引渡しを求める側からすれば、直接強制によって一刻も早く子供を取り戻したいと思われるかもしれませんが、経験上、直接強制が認められるまでには相応の時間と費用がかかりますし、間接強制の方法は、子供を引き渡さない配偶者に対し、結構な経済的負荷を与えますので、思いのほか効果が認められる場合もあります。
そのため、差し迫った緊急性がない場合には、ひとまず間接強制を申立てたうえで、直接強制の準備を進めるのもいいのではと思います。
それでは、子供が引き渡しを拒んでいる場合にも間接強制が認められるのでしょうか。
この点については、参考となる最高裁判所の判例があります。
最高裁判所平成31年4月26日
子の引渡しを命ずる審判は、家庭裁判所が、子の監護に関する処分として、一方の親の監護下にある子を他方の親の監護下に置くことが子の利益にかなうと判断し、当該子を当該他方の親の監護下に移すよう命ずるものであり、これにより子の引渡しを命ぜられた者は、子の年齢及び発達の程度その他の事情を踏まえ、
子の心身に有害な影響を及ぼすことのないように配慮しつつ、合理的に必要と考えられる行為を行って、子の引渡しを実現しなければならないものである。このことは、子が引き渡されることを望まない場合であっても異ならない。したがって、子の引渡しを命ずる審判がされた場合、当該子が債権者に引き渡されることを拒絶する意思を表明していることは、直ちに当該審判を債務名義とする間接強制決定をすることを妨げる理由となるものではない。
上記判例は、上記の基準を掲げ、当該事案については、①長男(9歳7カ月)が執行の際、拒絶して呼吸困難に陥りそうになり執行が不能とされた、②人身保護請求の期日において、長男が引き渡し拒絶の意思を明確に示し、自由意思に基づいてとどまっているものとして人身保護請求が棄却された、との事情から、長男の心身に有害な影響を及ぼすことのないように配慮しつつ長男の引渡しを実現するため合理的に必要と考えられる抗告人の行為は、具体的に想定することが困難であるとの評価をして、間接強制の申立てを権利の濫用にあたるとしました。
これに対し、最高裁判所令和4年11月30日は、上記基準にしたがって判断した結果、間接強制の申立てを権利の濫用には当たらないと判断しました。
いずれも最高裁の決定が出た時点
令和2年8月 父が子らを連れて別居
令和2年12月 和歌山家庭裁判所が子らの監護者を母と指定
令和3年4月5日 母が相手方の自宅に赴き、二男の引渡しを受ける
長男は、2時間にわたり説得したが応じなかった
令和3年5月30日 長男と二男を面会させる機会を設けたところ、二男と一緒に母がいたことに長男が強く反発した。
令和3年6月9日 抗告人が間接強制の申立て
家庭裁判所
長男を引き渡すまで1日につき2万円を支払うよう命じた
↓ 相手方である父が抗告
高等裁判所
現時点において、本件子の心身に有害な影響を及ぼすことのないように配慮しつつ本件子の引渡しを実現するために合理的に必要と考えられる抗告人の行為を具体的に想定することは困難というべきである。
本件審判では考慮することができなかった本件審判確定後に明らかとなったこのような事情の下において、本件審判を債務名義とする間接強制決定により、抗告人に対して金銭の支払を命じることで心理的に圧迫を加えて本件子の引渡しを強制することは、過酷な執行として許されないと解するのが相当である。
そうすると、このような決定を求める本件申立ては、権利の濫用に当たるものであって認められない
↓ 抗告人である母が抗告
最高裁判所
家庭裁判所の審判により子の引渡しを命ぜられた者は、子の年齢及び発達の程度その他の事情を踏まえ、
子の心身に有害な影響を及ぼすことのないように配慮しつつ、合理的に必要と考えられる行為を行って、子の引渡しを実現しなければならないものであり、このことは、子が引き渡されることを望まない場合であっても異ならない。
したがって、子の引渡しを命ずる審判がされた場合、当該子が債権者に引き渡されることを拒絶する意思を表明していることは、直ちに当該審判を債務名義とする間接強制決定をすることを妨げる理由となるものではないと解される(最高裁平成30年(許)第13号同31年4月26日第三小法廷決定・裁判集民事261号247頁参照)。
そうすると、長男が抗告人に引き渡されることを拒絶する意思を表明したことは、直ちに本件申立てに基づいて間接強制決定をすることを妨げる理由となるものではなく、本件において、ほかにこれを妨げる理由となる事情は見当たらない。原審は、上記意思が現在における長男の真意であると認められ、長男の心身に有害な影響を及ぼすことのないように配慮しつつ長男の引渡しを実現するため合理的に必要と考えられる相手方の行為を具体的に想定することが困難であるとして、
本件申立てが権利の濫用に当たるというが、本件審判の確定から約2か月の間に2回にわたり長男が抗告人に引き渡されることを拒絶する言動をしたにとどまる本件の事実関係の下においては、そのようにいうことはできない。
したがって、本件申立てが権利の濫用に当たるとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法がある。
子の引渡しについての間接強制の申立ては、一般的に、比較的近い時期に裁判所が適正な監護者であるとしてお墨付きを与えた監護者の申立てによるものですので、執行裁判所は、
監護者指定の審判後に余程の大きな事情の変更がない限りは、審判内容をそのまま実現する方向になると思われます。
上記の平成31年と令和4年の判例で結論が別れたのは、平成31年の事案は、単に当事者間での引渡しが実現しなかったというだけでなく、
直接強制が執行不能となっていることや、裁判所の前で長男が明確に引き渡されるのを拒絶する意思を明らかにしたことで人身保護請求が認められなかったという、裁判所の目から見て、長男が引き渡しを拒んでいることの客観的に明白な事情があったからだと思われます。
重要なのは面会交流が適切に実施されることですから、慰謝料請求には慎重になるべきだと考えることもできます。
したがって、単に子供が引き渡されるのを拒んでいたとしても、間接強制の申立てが認められないということは、可能性としては少ないと思われますので、子供を引き渡すことがどうしても困難だという場合には、早い段階で、再度、監護者を定める調停や審判を申立て、裁判所の判断を仰ぐなどことが必要になるものと思われます。
財産分与の審判や離婚訴訟において、自分が支払いを受ける側だと思って財産分与を申し立てたけれども、財産を整理していく中で、実は、財産分与の申立人が支払う側であることが判明することもあります。
逆に、財産分与を申立てられ、てっきり財産分与を支払う側だと思っていたけれども、財産を整理していく中で、実は支払ってもらえる側だったということもあると思います。
最近は、共働きの夫婦が増え、共有財産中、妻名義の財産が占める割合が高くなってきていますので、こういったケースは、以前よりも増えているかもしれません。
それでは、一方の配偶者が財産分与の給付を受ける側の権利者であると考えて財産分与の申立てをした場合において、裁判所は、財産分与の申立てをしていない相手方配偶者への財産分与を命ずることができるのでしょうか。
この点が問題になった裁判例を紹介します。
下記裁判例は、「少なくとも相手方が、当該審判の手続において、自らが給付を受けるべき権利者であり、申立人に対して給付を求める旨を主張しているときは」、「申立人に対して相手方への給付を命じることができる」としています。
財産分与を申立てた側が、逆に支払う側になってしまう可能性もあるということです。
財産分与に関する処分の審判事件においては、分与を求める額及び方法を特定して申立てをすることを要するものではなく、単に抽象的に財産の分与の申立てをすれば足り(略)、また、裁判所は申立人の主張に拘束されることなく自らその正当と認めるところに従って分与の有無、その額及び方法を定めるべきものであるところ(略)、当該審判事件の審理の対象が、基本的に離婚の際の夫婦共有財産の清算であって、当事者の一方から他方に対する分与の是非並びに分与の額及び方法は、裁判所が当該清算の結果等一切の事情を考慮してこれを定めることとされていることからすると、裁判所において、財産分与に関する処分の審判の申立人が給付を受けるべき権利者となるように財産分与の内容を定めるか、そうでなければ当該審判の申立てを却下しなければならないものと解すべき理由はなく、相手方が給付を受けるべき権利者となるような財産分与を定めることも可能であると解される。
このような解釈は、財産分与に関する処分の審判事件において審判を得ることについて、申立てを受けた相手方の正当な利益を保護するため、相手方が本案について書面を提出し、または期日において陳述した後は、申立ての取り下げについて相手方の同意を得なければ、その効力を生じないものとする特則を定めた家事事件手続法153条とも符合するといえる。
もっとも、財産分与に関する処分の審判の申立てが、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができない時にされるものであること(民法768条2項本文)に鑑みると、審判の申立人が自らが給付を受けるべき権利者であると主張して相手方に対して給付を求める趣旨で申立てをし、かつ、申立ての相手方が給付を求める意思を有していない場合、すなわち、相手方が申立人から給付を受けないものとすることにつき当事者間に争いがない場合にまで、申立人に対して相手方への給付を命じる必要はないと解される。
以上を踏まえると、財産分与の処分に関する審判の手続において、その審判の申立人が、自らが給付を受けるべき権利者であると主張し、相手方に対してその給付を求めたが、審理の結果、申立人が給付を受けるべき権利者であるとは認められず、かえってその相手方が給付を受けるべき権利者であると認められる場合において、少なくとも相手方が、当該審判の手続において、自らが給付を受けるべき権利者であり、申立人に対して給付を求める旨を主張しているときは、審判の申立てを却下するのではなく、申立人に対して相手方への給付を命じることができるというべきであり、このことは、上記の場合において、申立人がその申立後に財産分与に関する処分の審判を求める意思を有しなくなったとしても、そのことに左右されるものではない。
上記裁判例と関連する問題として、財産分与を支払う側の配偶者が、自分が相手方配偶者に対し、財産分与を支払うべきであることを求めて財産分与の申立てをすることができるのか、という問題もあります。
わざわざそのような申立てをする人がいるのかと思われるかもしれませんが、離婚訴訟において、相手方配偶者が離婚自体を争っている場合、当該配偶者は、離婚を拒んでいる立場ですので、自らは離婚を前提とした財産分与の申立てをしてこないことがあります。
かかる場合、仮に判決で離婚が認められたとしても、財産分与についての問題は解決されていませんので、離婚後、相手方が財産分与の申立てをしてくることが予想されます。こういったケースでは、せっかく苦労して離婚が解決しても、次は財産分与の争いが続いてしまい、何年も裁判所と関わり続けなければならないといった事態もあり得ます。
そのため、どうせ財産分与を支払わなければならないのであれば、離婚訴訟のなかで一回ですべてを解決してしまいたいと思う当事者さんもいらっしゃいます。
今回の裁判例は、かかる論点については触れていませんが、上記裁判例の差し戻し前の最高裁判所令和3年10月28日決定は、財産分与の申立てがなされた場合の相手方は、たとえ財産分与の申立てが却下された場合でも(相手方にとって何等の不利益もないように思える場合にも)、かかる結果に対して、相手方が即時抗告をすることもできるとしています。
本論点については、明確に肯定した最高裁の判例はなく、学説上も肯定説否定説に分かれているようですので、裁判所にも相談しながら進めていくのがいいと思われます。
財産分与は、一度申立てをすると、自己に不利益な結果となる可能性があることを踏まえ、慎重に申立てをするか否かを判断する必要があるといえます。
逆に、財産分与を申立てていない側は、自らが申立てをしていなくても財産の給付を受けられる可能性はありますが、この点の裁判所の扱いが統一していない部分がありますので、そのような場合には、相手方からも財産分与について予備的反訴をしておくのが安全といえます。
なお、離婚訴訟において、離婚を拒んでいる当事者が、財産分与の整理に消極的な姿勢でいる場合がありますが、財産分与を含む離婚判決が確定した後は、再度の財産分与の申立てが認められない可能性があることにも十分注意をすべきといえます(参考 東京高等裁判所決定令和4年3月11日)。
以上のとおり、財産分与には、裁判所の扱いが必ずしも明確ではない争点が多数ありますので、疑問に思われることがある場合は、弁護士に相談してみることをお勧めします。
財産分与において、自宅不動産の所有権を取得した場合には、自宅の所有権を取得したことを、第三者にも主張できるようにするため、相手方配偶者の名義になっている登記を、ご自身の名義に移転してもらう必要があります。
なお、自宅の住宅ローンが完済されていないまま登記を移転してしまうと、金融機関との間で大変な問題になることがありますので、ご注意ください。詳しくは、こちらをご覧ください。
登記手続に関し、協議で離婚した場合には、離婚後に、元夫と元妻とが共同で登記申請手続きをする必要があるのに対し、裁判所を介して離婚し、財産分与について意思表示したことを犠牲する文言を記載した判決や調停調書などがある場合には、自宅を取得する側の配偶者が、単独で登記申請手続きをすることができるという、大きな違いがあります。
権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。
登記義務者というのは、自宅の登記を移転される側のことをいい、登記権利者とは、自宅の登記を移転してもらい登記名義人となる側のことをいいます。
例えば、離婚による財産分与の協議がまとまり、元夫名義の自宅不動産の登記名義を元妻に移転する場合、登記義務者である元夫と、登記権利者である元妻の両方からの申請がなければ登記を移転することができません。
このように記載すると、離婚後の元配偶者が協力してくれるのかしらと心配になる方がいらっしゃるかもしれませんが、多くの方は、離婚後の登記手続を、司法書士に依頼されると思います。依頼を受けた司法書士は、元配偶者と連絡をとり、意思確認のうえ元配偶者から必要書類の提供を受けてくれます。司法書士というワンクッションがあることで、離婚した元配偶者が冷静になることが多く、手続きに協力してくれなくて登記ができないということはそれほど多くはないと思います。
このように、登記手続には司法書士を利用することは有益ですから、協議離婚後のトラブルを回避するため、当事者間の協議でまとまりそうな事案であっても、離婚する前から司法書士や弁護士に相談し、離婚協議書の内容のチェックを受けたり、手続きの流れを確認しておくことをお勧めします。
上記のとおり、登記の移転は共同申請が原則なのですが、共同申請の重大な例外として、登記手続をすべきことを命ずる確定判決、和解調書、調停調書などによる登記の場合は、不動産を取得した側が、単独で登記申請することができます。
第60条(略)の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならないものの他方が単独で申請することができる。
条文上は、「確定判決」としか記載されていませんが、確定判決と同一の効力を有する、調停調書、和解調書、審判なども含みます。
なお、公正証書は含みませんのでご注意ください。
裁判所を介して離婚をするご夫婦は、対立関係も激しく、共同して登記の申請をすることが困難となる場合がありますので、単独で登記の申請ができることは大きなメリットとなります。もっとも、判決や調停調書で不動産の財産分与を受けていれば、常に単独申請が可能であるというわけではなく、法務局が登記の申請を受理してくれるような条項の記載になっていなければなりません。
この点について、裁判所は登記の専門家ではありませんので、必ずしも登記に対応した和解調書を作成してくれるとは限りません。
そのため、弊所の弁護士は、合意前に条項案を司法書士にチェックしてもらい、問題なく登記の申請ができることを確認するようにしています。
先ほど、裁判所を介して離婚をした場合には、確定判決等をもって単独で登記申請ができるとお伝えしました。
この点、判決や調書の文言が、引き換え給付条項となっている場合には、執行文の付与が必要となりますのでご注意ください。
引き換え給付条項というのは、例えば、自宅を取得する側の配偶者が、自宅を手放す側の配偶者に金銭を支払うこととなっている場合に、
「原告は、被告に対し、前項の代金の支払いを受けるのと引き換えに、別紙物件目録記載の不動産について、本日付け、本件離婚に伴う財産分与を原因とする所有権移転登記手続きをする」
というような形式の条項のことをいいます。
経験上、裁判所は引き換え給付条項を好むように思います。
かかる趣旨は、所有権移転登記と代金の支払いの同時履行を確保しようとするものだと思われますが、実際には、同時履行の関係にはならないことに注意する必要があります。
本来、登記手続は、共同申請が必要であるところ、判決の確定もしくは調停等の債務名義が成立したときに登記義務者の登記申請意思が擬制されることによって(民事執行法177条1項本文)、単独で申請することが可能となります。
これに対し、引き換え給付となっている場合、例外的に、条件成就執行文が付与されたときに登記義務者の意思表示が擬制され(民事執行法177条1項但書、同条2項)、単独での登記申請が可能となります。
そのため、一見、引き換え給付判決は、代金の引き換えと登記手続が同時履行の関係にあるように見えますが、手続き的には、必ず代金の支払いが先履行となります。
登記権利者は、代金を支払い、登記義務者から代金を受領したことを証明する書面(領収書等)を受け取り、裁判所で執行文の付与を受けることで、ようやく単独申請が可能となります。
せっかく財産分与で自宅を取得しても、登記の移転でトラブルになってしまうと大変困りますので、登記の移転が必要となるような財産分与をする場合には、事前に司法書士もしくは弁護士に相談されることをお勧めします。
さらに、具体的な登記手続の方法について知りたい方は、こちらをご覧ください。
離婚をする際、相手方配偶者に対し、慰謝料を請求したいと思われる方も多いと思います。
かかる離婚慰謝料を請求する際、支払いがなされるまでの遅延利息も請求することで、よりたくさんの慰謝料を取得することができます。
では、離婚慰謝料は、どの時点からの遅延利息を請求することができるのでしょうか。言い換えれば、離婚慰謝料の支払いは、どの時点から遅滞に陥ることになるのでしょうか。
不貞行為などの行為が行われたとき、婚姻関係が破綻したとき、訴訟を提起したとき、離婚が成立したとときなど、様々な起算点が考えられます。
この点につき、離婚慰謝料債務が履行遅滞となる時期について、最高裁判所が明らかにしました。
最判令和4年1月28日
離婚に伴う慰謝料として夫婦の一方が負担すべき損害賠償債務は、離婚の成立時に遅滞に陥ると解するのが相当である。
一般に、離婚時に請求する慰謝料の意味合いを分析すると、次のように分けることができます。
不貞や暴力など、当該行為自体による精神的苦痛
相手方配偶者の不貞行為や暴力などから離婚へと発展する契機となった精神的苦痛に対する慰謝料
相手方配偶者の有責行為によって離婚せざるを得なくなったという結果そのものから発生する慰謝料
例えば、相手方配偶者の不貞行為に起因して離婚に至った場合、ひとえに慰謝料を請求すると言っても、慰謝料には様々な意味合いが込められていると思います。
不貞行為自体によって傷ついたことについての慰謝料(①)、不貞行為に起因して夫婦関係が悪化し離婚に至るまでの過程で被った精神的損害についての慰謝料(②)、②の積み重ねの結果、離婚することになったこと自体から被った精神的苦痛についての慰謝料(③)などがあり、これらを全体としてひとまとめにして離婚慰謝料として請求するというのが、一般的な感覚なのではないかと思います。
実務でも、上記①から③を一体のものとして捉えたものが、離婚慰謝料だと考えています。
つまり、相手方配偶者の具体的な有責行為から、最終的に離婚に至るまでの一連の経緯を全体として1個の不法行為として捉え、「当事者の一方の有責行為により離婚をやむなくされたことによる精神的苦痛」が離婚慰謝料だということになります。
そして、上記実務は、有責配偶者の不法行為によって侵害されるのは、「配偶者たる地位」だと解釈しますので、その地位を失うとき、すなわち離婚が成立したときに損害が発生し、遅滞に陥ることになります。
なお、上記は、不法行為の遅延損害金は、
「損害の発生と同時に、何らの催告を要することもなく、遅滞に陥る」(最判昭和37年9月4日)ことを前提としています。
裁判で、離婚慰謝料を請求する際には、「離婚判決確定日の翌日」から遅延損害金を請求することになります。
また、法定利率については、離婚時の法定利率が採用されることになります(現時点では年3%)。
最高裁判所は、過去の判決において、離婚慰謝料の消滅時効の起算点を離婚時であることを明らかにしていますので、今回の判例とも整合性があることになります。
最二小判昭和46年7月23日
相手方が有責と判断されて離婚を命ずる判決が確定するなど、離婚が成立したときに初めて、離婚に至らしめた相手方の行為が不法行為であるとを知り、かつ、損害の発生を確実に知ったこととなるものが相当である。
夫(または妻)が財産を管理していて、自分は家計の状況を把握していない
夫婦それぞれが定額を生活費として出し合い、残りは各自で管理しているため、相手の財産状況を把握していない
このような夫婦においても、財産分与をする際には、互いに財産を開示し合い分与額を決めますので、本来は問題なく財産分与がなされるはずです。
しかし、うっかり開示するのを忘れていたり、財産を隠匿されていたために気が付かないまま財産分与をしてしまったということは、それほど珍しくはないと思われます。
では、財産分与が決まった後に、本来分与されるべき共有財産が新たに見つかった場合には、再度の財産分与を請求することができるのでしょうか。
この点、離婚判決後に新たに発見された財産について、再度の財産分与の申立てができるのかを判断した裁判例(東京高等裁判所決定令和4年3月11日)がありますのでご紹介します。
財産分与として、夫から妻に約4538万を分与する内容を含む離婚判決確定。
①の時に判断の対象とされなかった妻名義財産(有限会社の出資口数等)についての分与を求めて、夫が財産分与の調停を申し立てたが不成立となり、審判に移行
②について、横浜家庭裁判所が、夫の財産分与の申立てを却下
結論
たとえ当事者が,前件判決において,本件申立て理由に係る財産が財産分与の対象となる旨の認識を有しておらず,あるいは同財産の存在について何らの主張立証をしていなかったとしても,これらの財産について重ねて財産分与の申立てをすることはできない。
理由
財産分与請求権は,当事者双方がその協力によって得た一切の財産の清算を含む1個の抽象的請求権として発生するもので,清算的財産分与の対象となる個々の財産について認められる権利ではないのであるから,裁判所が,その協議に代わる処分の請求に基づいて,財産分与の額及び方法を定める内容の判決等が確定したときは,その効力として,当事者双方がその協力によって得た財産全部の清算をするものとして具体的内容が形成されるものである。したがって,上記判決等が有効に確定したものである限り,当事者は,上記判決等において考慮されていない財産があることを理由に,当該財産について,重ねて清算的財産分与を求めることはできないものと解するのが相当である。
上記裁判例によれば、離婚判決後に新たな財産が見つかった場合にも、再度の財産分与の申立ては認められないことになります。
そのため、財産分与をする際には、相手方が開示した財産の内容を慎重に検討する必要性がより高くなったといえます。
もっとも、上記裁判例は、紛争の蒸し返しを防ぐことを優先した側面があるともいえ、いかなる事案にも再度の財産分与の請求が認められないとまでは言い切れないのではないかとも思います。
この点について、上記裁判例とは異なる見解を取った裁判例も存在しますので、紹介しておきます。
広島高松江支決平2.3.26
右審判,判決が確定後に当該処分の審理中に現われなかつた新たな財産が判明するなど右裁判時に基礎とされた事情に錯誤があり,またはその後の事情の変更により当該審判,判決の確定による法的安定(家事審判法7条,非訟事件手続法19条3項参照)を考慮しても,これを維持して当事者を拘束することが著しく信義,衡平に反する場合は,これを取消し,変更することができるものと解するのが相当である。
財産分与は、上記以外にも、様々な論点を含んでおりますので、まずは弁護士に相談してみることをお勧めします。
面会交流について、審判前保全処分が認められたという珍しい裁判例
(福岡家庭裁判所 令和4年6月28日)がありましたのでご紹介します。
〇当事者
申立人 父 43歳
相手方 母 41歳
長男 7歳(自閉症のグレーゾーンとの診断あり)
長女 7歳
〇別居
母である相手方が子供二人を連れて別居
別居期間約1年半
(いずれも掲載された事実の概要から推定)
〇別居後の面会交流の状況
別居から3ヶ月半後、相手方の弁護士の事務所で2時間
申立人と子らは和やかな時間を過ごすことができた
それ以降の面会交流は一切なし
〇直接的な面会交流を認める上で不利になりそうな事情
・相手方の強い面会交流拒絶の意思
・同居時に、申立人が自宅のリビングルーム等で私的な会話を複数回にわたり録音していた
・調停終了後に相手方を尾行するよう申立人が興信所に依頼
・同居中に申立人が、長男や相手方に対し暴力を加えたという相手方及び子らの話
・別居後の面会交流実施後、子らの精神状態が不安定となり、長男については申立人からの暴力によるPTSDが再燃した。長女についてはPTSDを疑うとの良しの診断あり
一見すると直接的面会交流を否定されそうな要素を含む上記事案について、原審は、月1回3時間の直接的な面会交流を実施するよう命じる審判とともに、かかる面会交流を仮に実施するよう命じる保全処分を出しました。
なお、かかる保全処分は、高裁(福岡高決令和 4年12月21日)で取消のうえ却下されていますが、
上記の直接的面会交流を命じる審判は、高裁(福岡高決令和 4年12月21日)でも維持されていますので、面会交流ができなくて悩まれている方にとっては、励みになる裁判例だと思います。
以下、上記裁判例について、解説します。
審判前保全処分というのは、審判が効力を生じるのを待っていたのでは、権利の実現が困難になる蓋然性が高い場合に、いざ審判が確定したときに備え、権利を実現できる状態を保全しておくことをいいます。
子の監護に関する処分との関係では、子の引き渡しを求める審判において、審判で決着がつく前に、仮に子供を引き渡してもらうよう求めるために審判前保全処分の申立てがなされることが多いです(家事事件手続法157条1項)。
かかる保全処分を、面会交流にも活用しようとしたのが本件の事案になります。
面会交流の調停や審判は、長期化する傾向にあります。
その間、監護親(子を監護している側の親)が面会交流の実施を頑なに拒んだ場合、非監護親は、審判が確定するまでの間、一度も子供に会うことができないことがあります。また、こういった事案では、
時間の経過とともに、両親の紛争の影響を受けた子供が面会交流への拒絶反応を示し始めることがありますので、審判の決着がつく前から、なるべく早期に面会交流を開始し、良好な親子関係を維持しておくことが望まれます。
なお、多くの場合、保全処分は本案審判と同日に出されることになりますので、保全処分を申立ててもすぐに面会交流が開始できるわけではありませんが、こういった事案は高裁に持ち込まれることが多いですので、 即時抗告の有無にかかわらず、確定を待たずに、審判を受ける者への告知により効力が生じることに意味があります(家事事件手続法109条第2項、74条2項)。
①保全の必要性
②本案認容の蓋然性
となります。
家事事件手続法157条によると、①の要件について、「子その他の利害関係人の急迫の危険を防止する」必要性が求められています。
本件では、原審は、かかる要件を緩やかに解釈し、「監護親の面会交流拒否の姿勢が明らかで、任意の面会交流実施の見込みが乏しいこと」
「父子の断絶がこれ以上長期化することは、未成年者らの心身の健全な発育に悪影響を及ぼす恐れがある」として「保全の必要性あり」と判断したのに対し、
高裁は、かかる要件を厳格に解釈し「保全の必要性なし」との判断を示しました。そして、これが結論の分かれ目となりました。
必要性の要件について、「子その他の利害関係人の急迫の危険を防止する」との文言を文字通り解釈すれば、面会交流がなされていないことをもって、 「子に急迫の危険」があると判断される事態は通常は考えにくいことから、今後も、この点の解釈が変わらない限り、面会交流の審判前保全処分を認めてもらうことはハードルが高いように思います。
〇直接的面会交流を命じた審判について
先に述べました通り、本件は一見すると直接的な面会交流を否定されそうな事案にも思えますが、本件原審は、一連の経緯を詳細に分析し、
夫婦間の問題と親子間の問題を区別することで、面会交流の実施が子らの利益に反するものということはできないと結論付けました。
経験上、監護親の面会交流拒絶の意思が強い場合、裁判所は、当面、手紙やメール等での間接的な面会交流を続け、子が○歳になったときに再協議しましょう、といった対応を促すことが多いと思います。
裁判所がこのような対応をする理由としては、監護親の意思に反して無理に面会交流を命じたところでなかなかうまくはいかないだろうということと、子らが再度の紛争に巻き込まれることを防止しようとの意図があるものと思われます。
本件事案においても、審判で命じられた毎月1回3時間の面会交流が継続的に実現されているかどうかや、審判後に父子関係の再構築を図ることができたのかどうかはわかりません。
しかし、正当な理由もなく面会交流が実施されていない事案が非常に多い実態を考えると、裁判所が積極的に面会交流を命じる旨の審判を出すことは、監護親の面会交流についての認識や社会の流れを変えるという意味で、有意義なことなのではないかと感じました。
なお、本件裁判例についても、それぞれの置かれた立場によってさまざまな主張や見方ができると思います。
面会交流に悩まれている方は、弁護士に相談してみるのも良いかもしれません。
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