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2007年11月29日ささいな行為論(2)

ささいな行為論(2)
1 詐欺罪の成立要件

刑法第246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。 
同条2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。 

 詐欺罪は、人を欺いて錯誤を生ぜしめ、その錯誤に基づいて、財物の交付その他の財産的処分行為をなさしめて、財物を取得し、又は財産上の不法の利益を得ることによって成立する。 
詐欺罪の成立には、

① 欺く行為(欺罔行為)に基づいて被欺罔者が錯誤に陥ること。 
② 被欺者が錯誤に基づいて財物の交付等の財産的処分行為をすること。 
③ 財物又は財産上不法の利益を得ること。 

が必要であり、欺く行為(欺罔行為)→錯誤→交付(財産的財物又は財産上不法の利益の取得が因果的連鎖に立つことが必要とされる。

2 ミートホープ食肉偽装事件

 日本経済新聞平成19年10月24日(水)夕刊社会面は、北海道警察生活環境課などが同日、単価の安い豚肉や鶏肉を混入した牛ひき肉を「牛肉100%」と偽って表示し十数社の取引先に販売したとして、元社長田中稔容疑者(69)ら同社の元幹部4人を不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で逮捕した。同課などは取引先をだまして不正に利益を得ていた疑いもあるとみて、詐欺容疑での立件も視野に追及する。と報道、その記事の左隣に「赤福不正出荷 本社で一元管理 コントロール室から数量の指示」と報道している。

中日新聞11月15日(木)朝刊社会面には、食肉偽装で札幌地検は14日、不正競争防止法違反(虚偽表示)と詐欺の罪で元社長田中稔容疑者(69)を起訴した。田中被告とともに不正競争防止法違反容疑で逮捕され、その後詐欺罪で追送検されていた三男の田中元専務(34)ら元幹部3人は処分保留で釈放した。一方、北海道警察生活環境課は14日、詐欺罪の起訴事実となった北海道加ト吉など三社以外の取引先14社に対して偽装ミンチを販売、代金計約1200万円を詐取したとして、詐欺容疑で田中被告ら4人を追送検した。と報道し、その記事の上部には赤福など三重県内の和菓子会社の食品偽装が相次いでいる問題で、「太閤餅(たいこうもち)」(伊勢市)も三重県の立ち入り検査で消費期限偽装が判明し、また、アレルギー物質で表示が義務づけられている小麦を原材料に記載していなかったほか、原材料の重量表示も誤っていたと報道した。

伊勢参りの土産物で発展してきた伊勢市内の和菓子メーカーでは「赤福」以降、偽装問題などの発覚が相次いでおり、県の立ち入り検査が公表されて明らかになったのは11月4日現在で、「赤福」、「御福餅本家」、「太閤餅」、「へんば餅」の4社である。偽装の内容は、消費期限及び製造日、原材料表示の偽装である。

3 ミートホープ事件では、欺罔行為の直接の相手方は、食品専門の商社と大手食品販売業者で、24年以上の長期にわたり継続して偽装していたものである。しかも、担当バイヤーは、食品のそれぞれの担当分野の購買部門のプロである。

一方、三重県伊勢市の代表的和菓子メーカー4社が、「偶然の一致で」「たまたま」同じような偽装表示をしていたとは、通例は考えられない。そこには、何らかの形、方法での明示もしくは黙示の意思の連絡がうかがえるものであります(法的には「意思の連絡」があれば、「共謀」ないし「談合」ということです)。このミートホープ事件と赤福事件は、私は、食品製造メーカーと大手小売業を含む食品販売業界の現実の「常識」をうかがうことができる事件であり、「食品業界の一部の現実の『常識』」と消費者の「店頭に並んでいるものは安全なものだ」「安全なものしか売られていない」「大手業者だから人を欺くような商売はしていない」などの、「消費者の『常識』」とが、あまりにもかけ離れているものであることを示しているものと考えています。

4 ところで、民法96条1項は、「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。」とあります。民法上、欺罔行為の違法性について、「欺罔行為が社会通念上違法と認められない程度の軽微のものである場合には、詐欺にはならない。どのような場合にどの程度の欺罔行為が不問に付せられるかは、個別具体的に決せられるべきであるが、一般的にみて、売買・賃貸借においては委任・組合におけるよりも正直さを要求される度合いが低いといえよう(売買においては、「買主注意せよ」(caveat emptor),あるいは、「眼を開け、買ったものはしかたがない」(Augenauf,Kauf ist Kauf)という原則が、今日でもある程度妥当する。川島299)。また、同じ売買・賃貸借であっても、意思表示の主体や、対象の性質のいかん(たとえば、露店における売買とデパートの売買、あるいは古物の売買と新品の売買など)によって正直さを要求される度合いが異なるものといえよう。」(新版 注釈民法(3)平成15年9月30日初版、有斐閣。なお、「川島」は、川島武宜 民法総則<法律学全集>〔昭40〕(有斐閣)の略記)。

すると、ミートホープ、赤福などは、「露店における売買」あるいは、「古物の売買」と同程度の正直さであったというのが現実の社会ということです。

5 一方、製造日及び原材料の重量順表示をはじめ食品の安全衛生に関する種々の規制を遵守している食品製造業者及び食品販売業者も多数います。問題は、遵守している業者と遵守していない業者が共存共栄していることです。例えば、デパートや大手スーパーの食品売場の同じ部門の売場で、売場の管理責任者を含む食品の製造及び販売の関係者が(皆プロです)、互いに相手の商品の品質表示の偽装の有無・程度を知りながら、波風を立てないで人間関係をうまく保つことに腐心しているのです。食品製造業者と食品販売業者を構成員とするムラ社会(消費者は入っていない)で、消費者への誠実義務より業界の全員がまとまり共存共栄していくことに価値が置かれているのです。

6 食品の表示に関する現実(残念ながら「一部の現実」と限定的に言えない広い範囲に渡って問題があるのが現実です。)とあるべき姿とのあまりにも大きな落差に、私は従来から日本国憲法の大原則であります国民主権に基づき、憲法第15条2項に、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」と定められているにもかかわらず、国民の生命・身体の安全、健康の保持増進より企業寄り、企業擁護の姿勢を堅持していた行政当局の責任が最も重大であると考えます。行政当局は、長年消費者及び消費者団体から、規則及び取締りの甘さを追求されながらも、食品製造及び食品販売業界の偽装表示を、事実上長年黙認し続けてきたのが実態です。ところが、ここ最近にいたって、社会が『情報化社会』に突入し「一部の人たちの間で公然の秘密」であったことが、社会一般に容易に知れわたるようになり、国民は、企業と行政当局に対して、法令遵守を求め、ガラス張りでの公開された十分な説明と適正な対応を求めるという大きな流れを生じたものであります。

 この社会の大きな変化の流れは、今後さらに一層進むものです。この社会の変化を認識して、「法令順守」されているかを社内と社外からのダブルチェックするなど確実なシステムづくりと問題が生じた場合の適切な対応が求められるととも、『商売』のあり方に相応の自己規制が求められるものであります。かつて昔のような『騙す方より騙される方が悪い』という考え方は完全に捨てなければなりません。商人は、顧客に対し契約上誠実義務を負っているものであることを認識すべきです。「赤福」の偽装は、『わずかな表示のごまかし』でも『ささいな行為』でもなく、「消費者に対し商品の品質を偽る悪質な欺罔行為」なのです。製造日を偽る行為も重大でありますが、砂糖(もちろん精製糖(ショ糖)です)が重量の50%以上も占める-「精製糖のかたまり」のような商品であるのに、その原材料の重量順表示を「小豆、もち米、砂糖」と偽装して表示して、その品質についても消費者を欺罔していたのです。 

参考1 価格comで原材料の小売価格を調べてみました。

北海道十勝産エリモ小豆【極小粒】[1kg] \670
小豆は、炊く・蒸らす工程が必要で、さらにコストがかかります。
なお、この商品は、よくない小豆〔皮剥・割れ〕も混じっています。
又、粒が小さいため、大粒の商品に比べ炊く時間が余分にかかります。
炊いた後、蒸らし時間を多くする等、手間もかかります。
業界最安値に挑戦!!天津小豆[1kg] \400
砂糖(上白糖)500g  \105
グラニュー糖 500g \105
サトウの切り餅パリッとスリット 400g \475 


参考2 砂糖(精製糖、ショ糖)について

 ベストセラーとなりました著者幕内秀夫、著書「病気にならない食べ方」26頁には、次のように書かれています。但し、( )内は、私が加筆したものです。現在使用されている砂糖はほとんどが精製糖、ショ糖です。「砂糖」の表現は自然の甘みの印象を与えますが、ニコチン、アルコールと同じく化学製品なのです。より意味を明らかにするために( )内を加筆したものです。

『 「体の栄養、心の栄養」

 長い間いろいろな人の食事指導を行っているうちに気づいたことですが、人間という生き物が他の動物と大きく違うのは、成長とともに「心の栄養」を欲するということです。

 心の栄養は人によってさまざまですが、多くは「酒」「タバコ」「甘い物」のどれかにあてはまります。どれも体にいい物ではありませんが、私たちは『よくないこと』を知りつつもやめられないのです。それを象徴しているのが、お墓に供えられているものです。花を除けば、どのお墓にも酒やらタバコやらまんじゅうが供えてあります。大根やねぎを供えているお墓はまず見かけません。つまり人は死んでもこれらをやめられないのです。

 (中略)

 体をこわしてしまうのは、甘い物を食べて、ごはんを抜いてしまう人。ごはんを食べていないと必ずお菓子やジュースなど、他のものを食べ過ぎます。しかも食事をしていないことから精神的な不安定さも生みます。するとまた甘い物に手が出る……といった悪循環になります。

 甘い物をいけないとはいいませんが、食事をきちんととったうえで、お楽しみ程度にしないと、とんでもないことになってしまいます。

 甘い物のなかには、焼きいもや甘栗など自然の甘みもあります。これらは体の栄養になりますが、こういったものを食べて幸せを感じる大人はいません。大人が求める甘い物とは「砂糖(精製糖・ショ糖)」のことなのです。

酒、タバコ、甘い物のなかで一番怖いのは「砂糖(精製糖・ショ糖)」です。意外ですか?では、酒、タバコ、甘い物を食べ始めた年齢を思い出してみてください。酒もタバコも大人になってからですが、甘いお菓子や清涼飲料水(スポーツ飲料を含めて多量の精製糖が成分となっており、実態は「精製糖水」です。)は小さい頃から取ってしまう可能性があります。気づかないうちに糖尿病予備軍をつくっているようなものなのです。

 大人には心の栄養は必要でも、子供には必要ありません。子供は自然の甘さでも満足できます。砂糖(精製糖・ショ糖)を使ったお菓子は、誕生日など特別な日に食べさせる程度にしたいものです。』


 ~砂糖関連HP~

● 砂糖(さとう)とは、甘みを持つ調味料(甘味料)の一種であり、主な成分は糖(おもにショ糖)である。化学式ではC12H22O11と表わされる。

● 砂糖の甘味は私たちにすばらしい心理的・生理的効果 を与えてくれます。甘いものを食べると脳の快感中枢が刺激され、心が安らぎ、リラックスします。砂糖の成分はほとんどがショ糖。体内で加水分解されてブドウ糖と果 糖になり、吸収されやすく、主としてエネルギー源として利用されます。

● サトウキビから作られた原料糖が砂糖(精製糖)になるまでの製造工程
世界各国で作られた原料糖をいっぱいに積んだ原糖船は海を渡って精製糖工場に近い港へやってきます。原料糖はある程度精製されていますが、まだまだ色素などの不純物が入っています。この不純物をきれいに取り除き、ショ糖を再結晶化させることによってお砂糖(精製糖)は作られます。 

● 砂糖(ショ糖) 分子式:C12H22O11. 分子量:342. 別名、スクロース。 砂糖として食用その他多量に用いられる非還元性二糖。 白色、甘味をもつ結晶で200度でカラメルになる。 水によく溶け、酵母により発酵する。

● スクロース (sucrose) とはショ糖(蔗糖、しょとう)やサッカロースとも言われる代表的な二糖の一つで、単糖であるグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)から構成されている。実験式はC12H22O11。式量は342.30。

● 【砂糖の話】最も繁用される食品添加物として「砂糖」を位置付けても良いのではないか?砂糖の話はもっと早く書くべきだったが、なにぶん迷わせる研究や資料が多すぎて簡単にまとめることの出来ないものであった。

● Sugar砂糖の甘い罠 NI (No.363) 13 危険な快楽糖分が身体に及ぼす影響。16 中毒という妖怪摂食障害と砂糖の関係。(by Anita Ferruzzi) 

● 砂糖中毒 
 砂糖は栄養学的にいえば、糖質のひとつであり、広く動植物界に存在し、緑色植物によって二酸化炭素と水から合成されるが、簡単なものは人工的に合成することもできる。
 体内に存在する糖質の量は、脂肪や蛋白質に比べて少なく、毎日摂取する糖質の大部分は長く体内にとどまることなく、エネルギー源として利用されている。しかし、砂糖の出現によって自然の代謝プロセスは大きく変化した。 砂糖とはショ糖のことで、ブドウ糖と砂糖の化合物である。 砂糖は食物とはいえず、精製後の砂糖からはビタミンやミネラルがすべて抜けていて、99%がショ糖である。

↑「砂糖中毒」で検索すると、1番目に出てきました。ペットのお話です。人は、人の健康より、ペットの健康の方に神経が行き届くようです。

2007年10月31日 トップランナーを目指して

手作りでホームページを立ち上げて1ヶ月。少しずつですが確実に改良改善を積み重ねています。思えば、昨年7月複数弁護士化を決め、司法修習生との面接をこなし、今年3月には事務所を栄三丁目から移転してスペースを拡大し、次にホームページの立ち上げを図りました。その際、ホームページ製作を業者に委託することは全く考えませんでした。どんなに手間と時間がかかろうとホームページの製作、改善改良、更新等ホームページ運営のノウハウを事務所内に蓄積することが重要であると考えたからです。また、この基幹となる作業を事務所内でさまざまな角度から検討し立ち上げて行くことは、当事務所のあり方、さらにこれからの法律事務所のあり方をより深く考察することになるからです。

 私は、1991年4月から、他弁護士を迎えて2年間合同事務所形態をとり拡大を志したことがありました。私は、当時30代後半でまだ若く、人の理解ができなかったし、マネジメントの能力が不足していたのです。しかし、『間違いに気づいたら引き返す勇気を持つ』ことはできました。私は、合同事務所の運営の難しさ、人の難しさを思い知りました。私は1年経過後合同事務所の解消を決意して告知しました。私は、この私自身の体験と、少なからずある経営弁護士(かつては親弁と言われていました)と勤務弁護士(かつては磯弁と言われていました)とのいさかい、法律事務所の合同と分裂、その変遷の激しさなど、弁護士の複数化の難しさを私の周りで目の当たりにして、また、複数化により法的サービスの質の向上がされない、むしろ数と量の拡大で質が低下する弊害から、単独でのより質の高い法律事務所の運営の道を選択しました。そして、「宣伝しない法律事務所」で、「特定の限られた顧客」に「質の高いサービスを継続的に提供する」ことを目指しました。

 この方針は成果があったと私は考えておりますが、相談及び依頼内容の多様化と深化が進み、熟練した弁護士でも単独での対応が難しくなっていき、依頼内容により受任を断ったり、他に紹介するようになっていきました。

 一方、司法試験合格数の急激な増加政策(1965年から1990年は500人前後、その後1999年は1000人であったところ、2006年は1558人、2007年は2100人以上、2010年頃には3000人の予定)により、若い弁護士の供給が急増してきました。これにより、かつて困難であった相談及び依頼内容の多様化と深化に対応できる高い水準の資質をそろえた複数弁護士化が可能となったのです。高い水準の資質を持つ新人の弁護士がさまざまな事件に取り組み経験を積み、事務所全体として複数の専門分野で高い水準の法的サービスを提供することを目指したいのです。

 そのためには、新人弁護士はより「より高い水準の資質を持つ人」を採用することと、私と能力のある新人弁護士とが「互いに法律業務で競争すること」が重要です。競争なくして成長はありません。「能力のある新人弁護士と机を並べて競争すること」は、私自身にとっても大変厳しいものです。しかし、私は、経営弁護士が勤務弁護士に仕事を任せて仕事から全部もしくは相当離れて各種名誉職の活動ないしゴルフ等に注力する生き方を望みません。栄総合法律事務所は、『職人』としての弁護士活動に注力して、『法律事務所』として、トップランナーを目指します。

2007年10月31日 ささいな行為論(1)

三省堂大辞林によると、ささい〔些細・瑣細〕(形動)とるにたりないさま。わずかなさま。「ささいな違い」、「ささいなこと」とあります。

 私は、2007年10月13日(土)の中日新聞朝刊5面の社説『赤福偽装』を読んで驚くとともに、企業の危機対応とコンプライアンスについて考えさせられました。

 上記社説は、前日12日(金)の夕刊で、農水省が和菓子の老舗「赤福」に対して行政指導を行ったことを受けたものでありました。中日新聞の紙面によると、12日(金)夕刊では、①いったん製造した「赤福餅」のうち、販売店に出荷しなかった商品を冷凍。その後、解凍・再包装してその日を新たな製造年月日として表示し直して出荷する行為を長期にわたり日常的に行っていた。同社は、「出荷の調整のためにこうした方法を取っていた」と説明した(13日(土)朝刊では、「欠品を出さないよう需給調整の意味があった」と釈明した)。②原材料表示については重量順に「砂糖、小豆、もち米」と表示すべきところを、「小豆、もち米、砂糖」と表示していた。

 13日(土)朝刊では、①のみ取り上げ、工場で製造し未出荷の商品と配送後に残った商品を、即日冷凍し休日に解凍して再包装しその日を新たな製造年月日と表示し直して出荷したことを報道し、②については全く報道から欠落し、その後もふれられませんでした。

 ②について、日経新聞13日朝刊は、原材料表示の際にも原材料の重量順に「砂糖・小豆・もち米」と表示すべきところを、実際には砂糖が半分以上であるにもかかわらず「小豆・もち米・砂糖」と表示していたことについては、(同社は)「赤福は小豆のイメージが強いので、(小豆を)一番先に表示していた」と話したと報道。日経新聞も同日の夕刊から②の問題にはふれていませんでした。そして、中日新聞の同14日(日)朝刊39面(社会)では、「解凍日は製造日」、「業界の常識」と業務用冷蔵、冷凍庫販売業者の指摘を引用して、「作ったものをすぐに冷凍すればそこで時間が止まり、数ヶ月間は作り立てと同じ品質が保てる。それを解凍した時点を製造年月日としても、品質的には問題ないはずだ」、「今の冷凍技術が反映されていない」と農水省の判断に疑問を投げかけると報道しました。

 この一連の流れの中で、中日新聞10月13日(土)朝刊の社説は、「赤福」の偽装表示を『わずかな表示のごまかし』という言葉で表現し、『「赤福」… 「明浄正直(せいちょく)」。神道の考え方の基盤となる四文字だ。伊勢神宮の「おかげ」で、ここまで育った老舗である。…「赤心慶福」の精神は…。「明浄正直」の原点に立ち直り、食の業界一丸となって、不信の連鎖を断ち切る姿勢を見せてほしい。』と老舗「赤福」にエールを送って社説を終えています。

 私は、この社説に強い違和感を覚えました。そして、「ささいな行為」という言葉が私の頭によぎりました。この社説は、「赤福」の虚偽表示を『わずかな表示のごまかし』という表現でとらえています。この社説を食品の虚偽表示は、「ささいな行為」であるとの論旨であるととらえたのは、私だけでしょうか。そして、地元の圧倒的影響をほこる中日新聞のこの社説の展開と報道内容が、②を欠落し、①のみで終わる状勢であったことから、「赤福」の危機対応は、「赤福」のあたかも完勝で終わりそうでした。

 「赤福」は、地元の有力企業であり、この地方での強い影響力を持つ中日新聞と親密な関係にあることは容易に想像されるところです。私は、この報道に接して、「赤福」が一番恐れていたことは、②の成分表示の偽装であると考えました。これは、商品の品質-その水準を偽るものです。

 JAS法は、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」の略称です。私はこの略称がよくないと考えます。「JAS法違反」と言っても意味が不明確だからです。私は、端的に「品質表示適正化法」とでも称した方が意味の認識がされ、「品質表示適正化法」違反の方が行為の意味が明確になります。

 JAS法は、加工食品について「食品添加物以外の原材料は、原材料に占める重量の割合が多いものから順に、その最も一般的な名称をもって記載すること」、「原材料に占める重量の割合が5%未満のときは、記載を省略することができる」と規定しています。

 これは、食品の品質を適正に表示させようと規定されたものですが、「重量の割合が多いものから順に表示すること」で足りることと「5%未満のときは記載を省略することができる」ことに批判があります。消費者保護の観点からは、「重量の割合が多いものから順に重量に占める割合(%)を記載すること」、「5%未満のときは、その原材料名を表示する」ことが望まれますが、食品加工及び販売業界の抵抗からか未だに実現できていません。

 ところで、行為が1人の単独でなく複数の者でされた場合、「ある事実」を「なかったことにする」ことは困難です。まして、企業で多数の従業員が関与して組織的に行われた行為を「なかったことにする」ことは、非常に難しく、通常できないことと考えてよい。

 老舗「赤福」が否定した売れ残り商品を再出荷した事実、及び、売れ残り商品の餅とあんを分離して、餅とあんをそれぞれ再利用した事実などが、その後次々と露見していき、社長が記者会見で説明していた内容は、全くのうそであったことが次々と明らかとなり、その危機対応の拙劣さとコンプライアンス(法令遵守を意味する語。特に企業活動におけるそれを意味する。)の意識の欠如をさらけ出す結末でありました。

2007年10月04日 本の紹介

 私が先月9月に読んだ本の中から5冊を紹介します。

 なお、9月は偉大な読書家でありますJ.フロントリテイリング株式会社代表取締役会長の岡田邦彦氏から「読書の楽しみ」と題するお話を、18名という小人数のサロン(読書サロン)でおうかがいすることができ、また、岡田会長はじめ皆様と、2次会も含め4時間にわたり、読書について有意義な意見をたたかわすことができました。

 岡田会長のお話が、当初テーマである「読書の楽しみ」から、2次会の最後には「仕事の楽しみ」に展開していったことが貴重でした。

 私も私に、『仕事を楽しんでやっているか』と問いかけました。

(1)二見文庫 「<元受刑者が明かす>実録!刑務所のヒミツ」 
                           安土 茂著   
 大阪刑務所四区、通称“殺人者の獄”でのリアルな人間ドラマを通して受刑者の苦難を描写している。 

(2)日本文芸社 「女子刑務所」 藤木 美奈子著
 元女性刑務官により書かれたもの。受刑者の手記も収録されている。 
 覚せい剤の蔓延とその背景にある家族の崩壊という現実の問題を考えさせる。 

(3)集英社新書 「米原万里の『愛の法則』」 米原 万里著
 ロシア語会議通訳で作家、エッセイストの米原万里氏の最初で最後の講演録集。 
 「発信者の言いたいことを、いかに伝えるか」、通訳には、省略できるところを省略して、ちゃんと伝わるようにすることが重要とのことで、 弁護士の仕事と基本、エッセンスは同じでありました。 

 (4)朝日新聞社 「袖のボタン」 九谷 才一著
 日本語は南インドのタミル語を起源とする等、日本文学の淵源は、三千年前の南インドであったとする。大岡昇平氏の『野火』の紹介。歴史の勉強(歴史に学ぶ)。その他、著者の深い見識により論旨が展開されていて、難解であったが読みごたえがありました。 

(5)講談社 「僕はパパを殺すことに決めた」 草薙 厚子著
 草薙厚子氏による少年及び事件の分析など見るべき著述はほとんどなく、「著書」と言える品物ではない。この書籍の実体は草薙厚子氏、講談社が、2006年6月に起きた奈良少年自宅放火事件の少年事件の供述調書の写を入手して、それを公表したものである。かかる書籍を出版することは問題である。草薙厚子氏は少年事件は非公開であること云々を理由とするが、公開されている成人の刑事事件においても、刑事事件記録から関係者の供述調書そのものを出版することは、プライバシーの保護から問題である。
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