―円満に別れるための、より有利な条件で別れるための離婚の方法―
代表弁護士 浅野了一
最終的に離婚するかどうかを決断する期限を決める(例えば、期限日を結婚記念日とかお誕生日にするのも一つの考え方です)。期限まで、見たくない(聞きたくない)事実を見ること(書くこと)により、事実を冷静に見ることになり、記録すること=書くことにより、物事を深く考えるようになり、事実や真理を見ることになります。
決断する期限まで、自分が納得できるよう「良き配偶者」となり、「修復」に努めることも意味のあることと思います。
私は、年金分割制度の採用、女性の社会進出・経済的自立の進行(近年、女性が高い給与を得るようになったり、権利意識の浸透と少子化により女性が相続財産を取得することが多くなっています。この2つの要素はこれからもより進行していくものと思われます。)により、確実に男性の経済力は相対的に低下して行きます。これからの夫婦関係は、より一層対等なものとなっていきます。また、対等であることが強く求められます。
ところが、男性は、この社会の変化がわからない人・理解できない人が圧倒的に多いのです。この数十年の日本のみならず世界での夫婦のあり方の変化は、大変急激なものであります。今、人類は男性と女性が実質的にも対等であるという新しい夫婦関係を展開しているのです。暴力(有形力の行使としての暴力の外、言葉、態度による暴力もあります。)をふるう男性、浮気をする男性、ギャンブル等に走る男性、いずれもこれら加害男性は、暴力、浮気、ギャンブル等の正当化や否認をしがちで、自らの暴力、浮気、ギャンブル等に問題性を感じることが極度に少ないです。これらの人達は新しい時代に適応できない、今始まっている新しい社会に適切に対応して円満な家庭を夫婦関係を築いて行くことが難しい人達なのです。この問題解決意欲の欠如により、加害男性が更生することはほとんどありません。大変困難であります。
わずか65年前まで、特に後進国であった日本では、男性は女性より頭がよく優れていると信じられ、男性が社会で家庭で高い地位に就いて女性を指導監理するのは当然と思われ(男性優位論)、それが社会規範であり法律に定められていました(旧民法の「家制度」、「戸主権」)。ところで、男性優位論者は、男性の脳が女性の脳より重くて大きいことを論拠として男性の脳が女性の脳より優秀であるとしています。また、一般に男性の方が収入が多いことを理由に、男性が女性より優秀であると主張しています。男性優位論者にとっては、男女が「同等の権利を有し」、「対等である」ことは、絶対許容できないことのようです。男性と女性は生物学的には相違点がありますが、その意義は、男性と女性が、社会で助け合いながら働く、互いに愛を求めあい、愛し合ったふたりが補い合って互いの不足をカバーしあって生きていく、協力して競争社会を生きて行くことにあります。
人生ではこれから何があるか、何が起こるか、誰にもわからないのです。事前の最悪の想定は、これから行動を起こそうとする方にとって有益な考え方です。最悪を想定していれば、悲観の中に希望を見出すことができます。人生では臆病さと、常に謙虚さを持ち合わせたいものです。人生も電車も、駆け込み乗車は危険ですが、駆け込み下車、飛び降りはもっと危険です。行動を起こす時点を見極めるため、十分な事前準備と十分な時間を取って、戦略を立案して戦術を構築していくことが重要です。そして、新しい人生の出発に備え、預貯金などの資金の自己管理を徹底することです。
円満にまたはより有利に別れるための離婚の方法
あなたはどのように対処しますか?
社会には、結果として、良い結婚生活がある場合もありますが、悪い結婚生活もあります。悪い結婚生活があるなら、道は3つしかありません。
改善をするのは難しいです。大変な努力を要するうえに、結果改善できずに終わることが多いです。人の性格は簡単に変わるものではないからです。
(1) 夫婦が合意すれば離婚できます。協議離婚ないし調停離婚です。
(2) 合意による離婚が成立しない場合には、裁判(判決)による離婚になります。この場合には離婚が認められる原因は限られています。
<参考>
民法第770条
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他の婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
(1) 離婚で問題となるのは、財産問題と、子供がいる場合には子供の問題です。お金と子供が離婚の二大課題です。
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なお、離婚した夫または妻の氏の問題(戸籍の筆頭者でない場合)もあります。
(2) 親戚・友人に相談するより弁護士に直接相談する。
離婚は、単なる感情問題ではありません。結婚する時には、交際相手の選択、交際、結婚への準備と、多大な時間と費用と労力を要して、面倒なことがとても多かったです。
そして、結婚も一面ビジネスの要素があります。
離婚は、結婚よりもずっと厳しいビジネスの面があります。
離婚には準備が必要です。準備を周到にすればするほどスムーズに立派な離婚ができ、次の人生をより豊かに送れます。
具体的な準備の第一歩は、親身に相談に応じてくれる経験豊富な弁護士に相談することから始まります。
次に何を準備するか。具体的な準備の第二歩は、日常生活での夫婦の具体的な言動を記録することです。弁護士への相談時には、『離婚ノート(離婚メモ)』を持って行きましょう。
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見たくない(聞きたくない)事実を見ること(書くこと)により、事実を冷静に見ることになり、記録すること=書くことにより、物事を深く考えるようになり、真実や真理を見ることになります。
そして、このノート(メモ)は、あなたの自覚と励ましになります。
また、弁護士にとっても口頭で説明を受けるだけでなく、ノート(メモ)からも情報を得ることにより、夫婦の状況をより具体的に理解しやすく、より深く考え検討することができますので、より早くより的確なアドバイスができます。さらに、弁護士も依頼者も互いに時間及び費用の節約になり、依頼者にとっては弁護士費用を節減できる副次的効果もあります。
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